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パソコン

総評

Windows普及後は、大抵のゲームは全てのWindowsで動くので、ハードの買い替え等の心配がないというメリットがあった。
ただ、ゲーム専用機ではないため、ゲームが快適に動くかどうかがPCのスペック次第だったり、操作性に難があったりすることも多い。
本気でPCゲームをしようとすると、ゲーム専用機以上にお金がかかることさえある。
ソフト面では、フリーゲームの存在が大きく、PC(+ネット環境)さえあれば無料で様々なゲームを遊ぶことができた。
しっかりと内容を選べば、フリーとはいえ下手な製品ゲーム以上に面白かったりもする。
また、ネット普及後はネットを生かしたゲーム(協力・対戦)においてゲーム専用機よりも先を行っていた。
PCゲームがゲーム専用機にはないものを持っているのは確かなため、ゲーム専用機と合わせてPCでも結構ゲームをしてきた。



ノーステイル

公式サイト

<システム>
多人数参加型のオンラインRPG。
プレイヤーは剣士・アーチャー・魔道士のいずれかの職を選択し、与えられたミッションをこなしていく。
戦闘はリアルタイムで、職ごとに固有の技を使ってフィールド上またはダンジョン中のモンスターを倒す。
各職は、それぞれ複数の変身職を持っており、かなり幅広い戦い方ができる。
また、自分で操作可能な非プレイヤーキャラをお供(メイト)として連れて戦うこともできる。
ほぼ全てのミッションは他のプレイヤーと協力してこなすことが可能で、コミュニケーションを楽しみながら進めていける。
その他、多人数専用のミッションや対人戦フィールドなど様々なシステムが存在する。
基本無料のアイテム課金方式のゲームで、課金アイテムにゲーム上必須となるものがないため、全て無料で遊び続けることもできる。
さらに課金アイテムはゲーム内で取引可能なため、時間がない人もお金がない人もどちらも遊びやすい仕組みとなっている。

<演出>
アニメ風の2Dと3Dの中間のようなグラフィックとなっている。
全体的にモンスターはかわいいものが多く、フィールドも明るい感じの場所が多い。
派手な演出は少ないものの、十分に綺麗である。
BGMの出来は普通だが、これもゆったりした曲が多く、グラフィックと合わせてほんわかした雰囲気を作っている。
何度も聴く曲は自然と記憶にも残りやすい。
ストーリーは一応あるが、おまけ的で期待するほどのものではない。
そもそも、プレイが長期に渡る上に過去のストーリーを見返すこともできないため、ストーリーを正確に追うことも難しい。

<完成度>
基本システムの完成度は非常に高い。
変身システムや個人専用ダンジョンシステムや課金システムなど、非常に良く練られていると感じた。
ただ、全体的にアップデートが遅く、長期間プレイしようと思うと飽きやすい面もある。
それをやりすぎなくて良いと思うか物足りないと思うかは人次第だろう。
また、プレイヤー全体のレベル層とも関係するが、遊びの幅にムラがあり、どのレベル帯でも楽しくプレイできるわけでもなかったりする。
かなり難しい問題だが、それゆえにプレイヤーが定着しにくいといったといった傾向も見られた。
その他、職間バランスや細かいシステム面や課金アイテム販売方式において問題がないわけでもないが、概ね良くできている。
全体的なゲームの雰囲気や丁寧なチュートリアルなどとも合わせて、オンラインゲーム初心者には最適な作りとなっている。

<プレイの記録>
メイトシステムや全体的な雰囲気に惹かれて、初めてのオンラインRPGとしてプレイした。
一人でコンピューターと遊ぶよりも他の人とゲームするのが好きなため、かなりやり込んだ(5年以上)。
職はアーチャーか魔道士かでかなり悩んだが、アーチャーを選び、アーチャー1キャラのみでプレイしていた。
メインのパートナーはケビンで固定で、ペットはレッドフォックス→パンプキントリ→ルドルフトリと変えていった。
ほぼ全てのクエストや時空はこなしたはずである。
ゲームシステムにはあまり不満はなかったのだが、後半のひたすら対CPU戦を繰り返さなければいけないバランスは時間ばかりかかる印象であった。
また、年を重ねるごとにやる気あるプレイヤーが減ってしまったのが残念であった。
最初は人の少ないサーバーでプレイしていたが(途中でサーバー統合された)、その頃は人が少ないながらもみんなで協力して盛り上げていく雰囲気があって一番楽しかったかもしれない。
最終的に運営会社が倒産したらしく、イベントどころか告知すらないままにゲーム終了となってしまった。
せめて最終ステータスなどを記録として残したかった。

<総評>
誰でもプレイしやすいオンラインRPGとしてとても良くできていた。
ただ、やり込もうとするとゲームシステム的にも参加プレイヤー的にも物足りないものが出てくる感じはあった。
海外ではまだ運営継続しているところもあり、日本での運営終了後にそちらに移ったプレイヤーも僅かにいるので、あまりお勧めはしないが興味があるなら見てみても良いだろう。



ぷよぷよ2ちゃんねる

公式(?)サイト

<システム>
ぷよぷよ通と同様のシステムを利用したフリーのパズルゲーム(通称:2ぷよ)。
オンライン対戦に特化しており、他のプレイヤーとネット対戦が可能である。
自由にアカウントを作ることができ、戦績も残る。
対戦するだけではなく、他プレイヤーとチャットしたり他プレイヤーの対戦を観戦したりすることもできる。
基本的にはぷよぷよ通に準拠したシステムだが、ぷよをちぎったときのモーションや狭い場所でのぷよ回転方法など、細かい点が本家とは異なっている。
プログラムやグラフィック等の素材は全て自作のようだが、ゲームシステムをそのまま流用しているためグレーゾーンなゲームとも言える。

<演出>
製品ではないため演出面は最低限に抑えられている。
ぷよのグラフィックは2チャンネルの顔文字らしいものに変換されている。
BGMはないが、ぷよ消去時の効果音は存在する。
対戦に特化しているため当然ながらストーリーは存在しない。
有志の人が作ったツールを使うことで、グラフィックを本家(元祖ぷよ通)のように変換することは可能なようである。

<完成度>
基本システムはぷよぷよ通なので、その完成度が高いことは言うまでもない。
ただ、対戦の同期の取り方に問題があるのか、PCスペックや回線などによってゲームスピードが異なってしまうようである。
スピードが重要な位置を占めるぷよぷよ対戦においては、このことがプレイヤーの有利不利にも繋がってしまう場合がある。
マッチング面に関しては、レートシステムが優秀なのと、部屋や相手を自由に選んで戦えるのとで、とても良くできている。
チャット面もかなり凝っており、グループチャットや全体チャットなど様々な方法で会話が可能で、特定のプレイヤーのブロックやチャットのON・OFFも自由にできる。
さすがに対戦中の処理に関しては本家に及ばないが、マッチングやチャットに関しては正規製品以上の出来と言っても良いくらいである。
ただ、チャットに関しては、その処理がサーバー全体に絡むため、時々荒らしプレイヤーが現れると、ゲームそのものが成り立たなくなってしまう(重くなりすぎてフリーズする)という問題はある。

<プレイの記録>
いろいろなプレイヤーとぷよぷよ対戦する目的で始めた。
自分が始めた頃はプレイヤーのレベルもそこまで高くはなかったが、それでもオフラインとは比べ物にならないくらい強いプレイヤーがたくさんいて驚かされた。
他の人と会話できるというのもあってとても楽しく、数年間はプレイしてしまった。
その間に自分の技術も大きく向上し、ぷよぷよ基本戦略をホームページで公開するにまで至った。
一時期、上級者の基準であるR1800に到達した時代もあったが、その後プレイヤーの平均レベルが大きく上がり、平均かそれ以下くらいに落ち着いた。
やはり、やり込んでくるとスペック等による有利不利の存在がかなり気になるようになり、製品版(Wii版ぷよぷよ7)でのオンライン対戦環境が整ってからはほぼそちらがメインになった。
ただ、対戦中以外のシステムにおいてはまだ2ぷよが優れていると感じているので、プレイはしていないものの今でも時々観戦のために覗きに行っている。

<総評>
グレーゾーンなゲームではあるが、オンライン対戦ゲームとして良くできている。
ぷよぷよオンライン対戦の先駆けとなっており、ぷよぷよ対戦の普及に一役買ったのは間違いない。
基本的には本家ぷよぷよ製品版でのオンライン対戦をお勧めしたいが、2ぷよには2ぷよの良さがあるのでうまく使い分けると良いかもしれない。
将来的には、全てにおいてこれを越える出来のぷよぷよオンライン対戦環境を本家に開発してもらいたいところである。



ファーレントゥーガ(フリーゲーム)

Vector
ウィキペディア

<システム>
フリーのウェイトターン制戦略シミュレーションゲーム。
複数の種族の中から一つを選び、全地域を自分の種族の勢力下に置くことを目指す。
大きく分けて内政パートと戦闘パートが存在する。
内政パートでは、各地域の開発を行って軍資金を獲得したり、部隊の編制を行ったり、他種族と同盟を組んだりする。
内政パートで他種族の地域に乗り込むと戦闘が始まり、その地域に応じた戦闘マップに移行する。
戦闘では、キャラの素早さに応じてキャラごとに行動ターンが回ってくる。
各キャラは通常攻撃や魔法や特殊行動など行うことができ、相手部隊をマップからすべて追い出せば(逃走させるか倒す)勝利である。
キャラはレベルアップによってクラスチェンジし、それによってステータスや行動のバリエーションが向上する。
一人でCPUと戦うだけでなく、二人以上で別の種族を担当して対戦することも可能である。

<演出>
プログラマーの作者が全て一人で作っているようで、グラフィックはさほど良くない。
ただ、相当数ある地域全てに戦闘マップが用意されていたり、クラスが異常に豊富にあったりと、かなり手が込んでいる。
BGMの出来も普通程度だが、何度も聴くため印象に残りやすい。
ストーリーはおまけ的でありながらも、種族ごとに用意されている。
演出面は自由に改造できるようになっており、やったことはないが、有志の人によって作られた改変ストーリーも多数公開されている。
自由に演出を変えられるというのは他ではあまり見かけない面白い試みである。

<完成度>
内政システムにしても戦闘システムにしても、フリーゲームとは思えないほど完成されている。
戦略やキャラクター育成や進軍経路などは全てプレイヤーに任されており、自由度も非常に高い。
さらに、敵軍のAIも作り込まれており、内政も戦闘もしっかりこなしてくる。
ターン制なので時間がかかるとか、種族間バランスが平等でない(敢えてそうしてある)とか、細かい難点もあるが全体的に素晴らしい出来である。
実は、ゲームバランスもプレイヤーが自由に改造できるようになっており、上記の演出面と合わせて、全く別のゲームのように作り変えてしまうこともできる。
単にゲームをプレイするだけでなく、ゲームを作る楽しみも提供しているというのは非常に高く評価できる。

<プレイの記録>
ベクターで偶然見つけた戦略ゲームであったが、相当やり込んでしまった。
様々なクラスを育てたり、様々な種族でプレイしたり、何周したか分からないほどである。
何周しても、毎回ゲーム展開が変わるので、飽きずに何度もやってしまった。
ほぼ全ての種族でクリアしたはずだが、海賊軍でプレイして海を中心に勢力を広げていくことが多かった気がする。
一方で、不利な種族でプレイすると、システムをフルに活用しないとどうにもならないので緊張感のある戦闘を楽しめた。
対人戦も一度だけ機会があってやったが、当然ながら対CPU以上に面白かった。
ゲームカスタマイズも何度か行い、CPU同士で戦わせて結果がどうなるかいろいろ試してみたりもした。

<総評>
ターン制戦略シミュレーションとしては最高の出来といっても過言ではない。
戦略シミュレーションが好きならば絶対にプレイしておくべきゲームである。
単発のフリーゲームなため、このシステムを受け継いだゲームが存在しないのがもったいないくらいである。



ブランディッシュ4

公式サイト

<システム>
安価なダンジョン探索型アクションRPG。
ダンジョンの敵を倒したり罠を解除したりしながら塔の頂上を目指す。
基本はマウス操作である(キーボードでも操作は可能)。
リアルタイムで動くアクションゲームだが、レベルや装備やアイテムといったRPG的な要素もある。
敵も階層の構造も非常に多彩で、状況に応じた対応が必要になる。
謎解きも良く練られており、一筋縄ではいかないものも多い。
主人公は4人(+隠し1人)おり、その中から一人を選んでプレイする。
選んだ主人公によって戦う敵や塔の構造(謎解きも含む)が変化する。
さらに、各所での選択肢の選択内容によって主人公のエレメント(ライト・ニュートラル・ダーク)が変化し、それによって敵などが変化することがある。
ストーリーも主人公ごとに用意されているため、主人公を変えれば、周回プレイでもほとんど別のゲームのように遊べるようになっている。

<演出>
グラフィックは2Dのクォータービューで、特別な派手さはないが、かなり表現が綺麗である。
敵やフィールドのグラフィックバリエーションも豊富で、見た目的にも楽しめる。
BGMもフィールドの雰囲気に合わせて作られており、質が高い。
そして何と言っても、ストーリー(のシステム)が良く練られおり、それほど深く描かれるわけではないが、プレイ内容次第でストーリーの雰囲気が全く変わるのは面白い。
ストーリーがゲーム内容(敵や特技の習得)にも反映されるため、ストーリーとゲームが一体となっている印象を受ける。

<完成度>
敵の動きにしてもステージの仕掛けにしても本当に良く作られている。
レベルによる強化とプレイ技術のバランス感も良い。
力技だけではクリア出来ないため、工夫して道を切り拓く楽しみを強く感じられる。
マルチストーリーシステムの完成度も高く、主人公を変えると操作感も敵も謎解きも全て変わるため、楽しみながら周回プレイできる。
隠し要素ややり込み要素が豊富に用意されているのも良い。
唯一操作面だけは、マウス操作というのもあり、やや不自由も感じられた。

<プレイの記録>
親が気まぐれで買ってきたゲームであったが、他であまり見かけないゲームシステムは目新しく、かなり長期間プレイした。
キエンでプレイすることが多かったが、一応全キャラクリアしたはずである。
隠し階層も含めて全て自力でクリアした。
アクション要素の高い即死系罠(丸い岩など)にかなり苦戦した気がする。
武器に氷属性を付けることが多く、敵は凍らせて倒すことが多かった。
ストーリーにも結構思い入れがあり、特にダーククレールのストーリーはいろいろな意味で衝撃であった。
さすがにエレメント込みでの全ストーリーを見るまではやらなかったが、大半のストーリーは見たはずである。

<総評>
マイナー(?)なPCゲームだが、独自なシステムのマルチシナリオ謎解きゲームとして非常に良くできている。
ゲームとしての面白さが深く追求されており、出来が素晴らしい。
探索して謎解きするのが好きな人には特にお勧めである。



K-Shogi(フリーゲーム)

Vector

<システム>
名前の通りのコンピューター将棋(ターン制戦略ゲーム)。
コンピューターと将棋をして腕を磨くことができる。
コンピューターの強さや戦型は、ある程度の範囲で指定できるので、設定次第で様々な対戦を楽しめる。
また、棋譜はファイルとして記録しておくことができる。
さらに、その棋譜ファイルに対して解析を行わせ、自分の指し手の悪手や疑問手を(CPUの基準で)指摘してもらうことができる。
その際に、コンピューターの読み筋も確認できるので、どう読んでどう指すべきかを学ぶことができる。
一応、人同士で対戦することもでき(盤での対戦の指し手を入力しても良い)、もちろんその棋譜に対しても解析を行える。

<演出>
純粋な将棋ゲームなので特別な演出はない。
有利不利の評価値をグラフとして表示させるくらいはできる。

<完成度>
将棋自体の完成度高いことは今さら言うまでもない。
このゲームでは、コンピューター将棋の肝であるAIの出来がかなり良い。
初期版はかなり不自然な手も多く、筆者よりも弱いくらいであったが、バージョンアップを重ねるごとに強くなっていった。
もちろん強さだけなら、フリーでもっと強いものがあるが(ボナンザなど)、強すぎても勝負にならないし、かえって練習にもなりにくいこともある。
K-Shogiには、強さだけでなく棋譜解析もあるので、色々な手を指してその都度CPUに解析させたりと、対戦だけでなく戦術研究にも使えるのが良いところである。
シンプルな作りなため操作も分かりやすく、純粋に将棋の世界を楽しむには十分な出来である。
ただ、最新版ははかなり強くなっており、最弱設定にしても将棋初心者には強すぎると思われる。
自然な弱さに関しては考慮されていないので、その点は期待できない。
そこそこ将棋をやり込んだくらいの人に最適な将棋ゲームと言える。

<プレイの記録>
もともと将棋が好きで、たまたま見つけたフリーの将棋ソフトであったが、とても気に入っていた。
かつてファミコンで将棋ゲームを借りて少しやったことがあったが、それは本当に弱く、それから非常に進化したと感じた。
実力的にも自分にちょうど良いくらいで、本当にやめられなくなるくらいやり込んだりもしたこともあった。
三間飛車系を指すことが多いのだが、その派生をいろいろ試して記録に残したりした。
バージョンアップを重ねたK-Shogiは本当に強いため、今ではCPUをかなり弱い設定にしてどうにか平手で戦えるくらいである(笑)。
今ではネット対戦も普及しているが、制限時間制が苦手なのと、本気でやり始めるといくら時間があっても足りなくなりそうなので、手を出していない。

<総評>
強さ設定に難はあるが、本気で将棋で強くなりたい人には最高のゲームである。
何度も負かされてその試合の反省を繰り返すことで、確実に強くなれる。
このゲームのCPUとまともに戦えるようになった頃には、将棋の本当の奥深さと面白さを理解できるようになるはずである。



ウルティマ6偽りの予言者


<システム>
異常に自由度が高い海外製RPG。
FM-townsという旧時代のPCで動いたゲームだが、スーパーファミコンにも移植されたらしい。
RPGなのは確かだが、日本製RPGとは全く異なる作りとなっている。
モンスターが各地におり、マップ上でそのまま戦闘(ウェイトターン制)になるが、あくまで邪魔者扱いであり、イベント戦闘やボス戦はない。
レベルも装備も存在するが、戦闘自体がオマケ的な要素となっている。
目的が常に不明確であるが、各地を回りながら謎解きらしいことをするのがメインとなる。
住人との会話システムも独特で、キーワードを選択することで会話が広がり、それが謎解きの鍵となる。
システム的には何でもありで、住人から物を盗んだり住人を攻撃して殺したりもできるが、そうするとクリア自体が不可能になる(笑)。
良く分からないながらもいろいろ行動していると、良く分からないままにゲームが進行する(笑)。

<演出>
古いゲームなのでグラフィックはあまり良くなかった。
一方で、BGMはなかなか良く、会話がボイス入りだったのも当時としては珍しかった。
ストーリーは断片的にはあるが、ゲームの性質上、筋の通った一本道のストーリーというのは存在しない。

<完成度>
自由度の高いゲームシステムはなかなか良くできている。
不親切な部分も多いが、戦闘システム以外の部分が弱い日本のRPGとは比べ物にならないくらいにゲームらしさがある。
戦闘システムも、戦略シミュレーション的要素をうまく取り込んでおり、(戦闘自体少ないが)良く個性が出ている。
ただし、戦闘バランスはあまり考えられていないようである。
全体的に個々のゲームシステムは独自性が高く、現在のゲームにも匹敵する可能性を秘めている。
改善の余地も多いゲームではあるが、当時(ファミコン〜スーパーファミコンの時代)としては十分な出来とも言える。

<プレイの記録>
親が気まぐれで買ってきたゲームで、良く分からないながらもクリアまで辿りつけた。
とにかく自由度が高すぎて何をしたら良いか分からないのだが、好き勝手に冒険しているうちにいつの間にか進んでいる感じだった。
各地を無駄にグルグル回っていたせいもあるが、かなり長期間プレイした。
クリアするにはおそらく1年以上はかかったはずである。
特に最初は、システムが良く分からず、非道プレイをしてしまったせいでしばしばクリアできない状態になっていた(笑)。
仲間は、初期メンバーを中心としたオーソドックスなメンバーにしていた気がする。
ワープゲートの仕組みは最後まで理解不能であった。

<総評>
会話や重視の真のRPGといった出来である。
日本製RPGではフィールド面でのシステムの進化が乏しいが、このゲームはその点において現在の日本製RPGよりも斬新とも取れる。
古さ故の問題点も多いが、システム上大きな可能性を秘めているゲームである。



雷電

ウィキペディア

<システム>
非弾幕系縦スクロールシューティングゲーム。
FM-townsでプレイしたが、その後何度か移植もされたらしい。
ショットとボムを駆使してステージ(全8ステージ)をクリアしていく。
一部の敵や妖精がばら撒くアイテムを獲得することでショットやサブ武器が強化されていく。
ショットやサブ武器は2種類から選択可能である(アイテムを取るタイミングで決まる)。
非常にシンプルな作りのクラシックなシューティングゲームである。
残機がなくなってもコンティニュー可能だが、制限数があるため、適当なプレイではまずクリアできない。
クリア後にはさほど特別なエンディングはなく、難易度が上がって2周目が始まる。
一応、2人協力プレイも可能となっている(ゲームパッドとキーボードで操作できる)。

<演出>
メカのグラフィックはかなり格好良く、ボスの迫力もかなりのものであった。
敵の攻撃パターンも豊富で、飽きさせない演出がなされている。
BGMは記憶が薄い(操作の方に必死すぎて聴いている余裕がない)。
ストーリーはなく、純粋なシューティングゲームである。

<完成度>
丁寧に作られたシューティングゲームで、現在のスクロール系シューティングの基礎とも言える。
敵の配置や攻撃に工夫が凝らされており、どのようにステージを突破するか、いろいろと試行錯誤する楽しみがある。
以降の流行りとなった弾幕系と比べると、敵弾の数は圧倒的に少ないが、弾速が速いのと本体の当たり判定が大きいのとで、下手すると弾幕系以上に難しい。
ゲームバランスは練習を積めばギリギリクリアできるくらいに調整されており、非常に難しいが、良く練られて作られている。
ただ、初期の面からかなり難しいのと、アイテム強化システムが実は初心者にはかなりのハードルになるのとで、初心者殺し的なゲームになっているので、その意味でもったいない部分も感じられる。
また、ゲームとしては十分良くできているが、本当にシンプルすぎて物足りない感もある。

<プレイの記録>
何かのデモを見て興味を持ったような記憶がある。
自分の中ではシューティングゲームの原点である(一応グラディウスもプレイしたことはあったが)。
本当に難しく、最低難易度でプレイしても、5面辺りでコンティニューが尽きることが多かった。
アイテムを取ろうとしたところに弾が飛んできて殺されるのは、もはやお決まりのパターンであった(笑)。
数年間プレイして、ようやくクリアできたときは本当に嬉しかった(もちろんコンティニューありで)。
それだけの長期間やり続けたくなるだけの魅力があったのは間違いない。
今でも時々スクロール系シューティングをやりたくなるのは、このゲームの影響が強いと思われる。

<総評>
シンプル操作と比較的短いプレイ時間で楽しめるよう良く作られている。
シンプルすぎるのと難易度が高すぎるのが難点ではあるが、ゲームとしては十分な出来で、チャレンジャー的なゲーマーには最適である。
ゲーマーの質の低下のせいもあって下火になっているジャンルであるが、このような流れを汲んだ硬派なシューティングには今後も期待したい。



晴れたり曇ったりN(フリーゲーム)

Vector

<システム>
フリーで公開されている生活ゲーム。
一日の行動力の範囲で住人と会ったりモンスター退治をしたりして生活する。
基本的に自由に行動できるが、一応メインクエストがあったはずである。
戦闘は半オートで、あらかじめセットした技を順番に使って戦う。
能力や技は、様々な場面で獲得することができ、技のコンプリートも一つの目標になり得る。
技ごとに様々な特性が付加されており、シンプルながらも奥深い戦闘を実現している。
最終的には、住人(の一部)と腕試しをすることもできる。
一応、対人戦要素も実装されている。

<演出>
フリーながらも絵が非常に綺麗で、見た目だけでも楽しめる(ただし動きは少ない)。
会話も自然でかなり良くできている。
BGMやストーリーはあまり良く覚えていないが、ゲームの性質上、シンプルだったような気がする。

<完成度>
フリーとは思えないほどの完成度である。
普段の行動のバリエーションにしてもイベントにしても戦闘システムにしても本当に良く作り込まれている。
オリジナリティーに溢れており自由度も高く、自然とやり込んでしまいたくなる。
ゲームバランスも十分に調整されており、同じ作業で無駄に時間がかかるようなこともない。
やり込もうと思えばいくらでもプレイできるし、最終地点があるわけではないため適当なところで切り上げるのも自由である。
プレイヤーが自分の好みに合わせて遊ぶことができるようになっているのは非常に良い。

<プレイの記録>
RPG以外でアクション要素の少ないゲームということで(PCではあまりアクションをやりたくないので)プレイしてみた。
目新しいゲームシステムと面白いキャラクター達がとても気に入っていた。
戦闘システムも気に入り、技をコンプリートしたのはもちろんだが、技の組み合わせでいろいろ試行錯誤したのを覚えている。
さすがに低確率で手に入るレアアイテムを全て集めるまではしなかったが、大抵の要素はやりつくしたはずである。
ファーレントゥーガと並んで、長期間やり込んだ数少ないフリーゲームである。

<総評>
独自のシステムが光っており、フリーゲームとしては最高級の出来である。
誰でも楽しめる作りになっているので、特にお勧めできるフリーゲームである。



Stardust Blue(フリーゲーム)

ウィキペディア

<システム>
重いストーリーが売りのRPG。
ツクール2000製のゲームで、ターン制のオーソドックスな戦闘システムとなっている。
攻撃属性や状態異常など基本的な要素は一通り入っている。
ダンジョンでは時々謎解きが必要になることもある。
システム的に斬新な部分はあまりない。

<演出>
ツクール2000製なためグラフィック解像度は低いが、オリジナルグラフィックを取り入れるなどして個性を出している。
ストーリーイベントでのキャラのドット絵での演出もかなり凝っている。
BGMは非常に効果的に用いられており、ストーリーや戦闘を大いに盛り上げている。
ストーリーは重い内容なため人を選ぶが、非常に良く練られており、このゲームの最大の売りと言っても良い。
ストーリーだけでゲームを引っ張っていけるくらいの力がある。

<完成度>
システムこそオーソドックスだが、ゲームバランスは秀逸で、システムを十分に生かしたゲームプレイが求められる。
ダンジョンの構造も良く考えられており、探索する楽しみがある。
イベント戦闘も頻繁に取り入れられ、ストーリーがゲーム内で生きるような構成となっている。
クリア後には高難易度の隠しダンジョンまであり、当時のフリーゲームの中では最大クラスのボリュームであった。

<プレイの記録>
しっかりとした作りのフリーのRPGということでプレイしてみた。
基本的にゲームのストーリーにはこだわらない主義だが、このゲームに関してはストーリーの出来が高評価に繋がっている。
後半に差し掛かる辺りのストーリーは特にインパクトが大きかったのを覚えている。
メンバーは名前があやふやだが、ライトリック(サポートキャラ)だかサファイア(ヒーラー)だかが気に入っていて良く戦闘に参加させていた気がする。
かなりの長編ではあったが、隠しダンジョンまで全てクリアした。

<総評>
システム的な目新しさは少ないが、フリーとは思えないほど作り込まれたゲームである。
公開当時はこれに匹敵するようなフリーゲームは全くと言っても良いほどなく、フリーゲームの質の向上にかなり寄与したのではないかと思われる。
ストーリーさえ合えばお勧めできるのだが、残念なことに、このゲームは既に公開終了になっている。



Seraphic Blue(フリーゲーム)

Vector
ウィキペディア

<システム>
Stardust Blueと同じ作者によるストーリー重視のRPG。
ツクール2000製のゲームだが、戦闘はウェイトターン制の独自システムとなっている。
戦闘時はフィールドも属性の影響を受けるようになっており、フィールド属性が戦略上も重要になる。
装備も特殊で、特殊能力を自由に取り外しできるようになっている。
戦闘面以外はかなり簡略化されており、ダンジョン構造も単純なものが多い。

<演出>
解像度は低いが、グラフィックはほぼ全てオリジナルである。
BGMが効果的に使われている点は、Stardust Blueと同じで、非常に優れている。
ストーリーも、Stardust Blueにも劣らないほど深く、テーマに沿って丁寧に描かれている。
ただ、ストーリーの占める割合がかなり高くなっており、会話や文章を読むだけの時間がかなり多い。

<完成度>
戦闘システムはフリーゲームとしては相当良くできている方である。
やや高めに設定された難易度もやりがいがあり、十分にバランス調整されている。
イベント戦闘の取り入れ方も巧い。
ただやはり、全体的に戦闘面以外で自由度が低く、基本的に一本道のストーリーに沿って進んで行くことしかできない。
ストーリーの完成度が高いのでそれでも十分に質の高いゲームとして成り立ってはいるが、純粋にゲームとして見るとマイナスである。

<プレイの記録>
Stardust Blueと同じシリーズということで注目度は高かった。
戦闘システムやゲームバランスはかなり気に入っていた。
ストーリーに関しても、Stardust Blueほどの驚きはなかったが十分に楽しめた。
その反面、自由度の低さやストーリーパートの長さは、ややいまいちに感じた。
メンバーはストーリー上度々変わるので、あまり固定でプレイすることは少なかったが、ヤンシー・ニクソン・ミネルヴァあたりを使うことが多かった。
ただ、どのキャラもクセが強く、それらのキャラを特別気に入っていたかと言われれば、そこまででもない。
ゲームの処理が重いらしく、当時自分が使っていたPC(Windows98)では非常に動作が重く、あまり快適にプレイできなかったのを覚えている(それでもクリアはした)。

<総評>
かなり自由度は低く、ストーリーの内容・割合的に人も選ぶが、戦闘システムもストーリーも非常に良く作り込まれている。
現在は質の高いフリーゲームの数も増えたため飛び抜けた出来とも言えないが、それでも十分上位の出来であると言える。
暗いストーリーに抵抗がなければ、プレイする価値は十分にあるだろう。



Eden's Edge(フリーゲーム)

Vector

<システム>
オーソドックスな弾幕系シューティングゲーム。
ショットとボムを使ってステージクリアを目指す。
敵を撃破すると得点アイテムが手に入り、それをどれだけ獲得できるかも一つの目標になる。
ボム使用時に敵の弾幕が全て得点アイテムになるため、ボムをうまく使うとピンチを得点アップのチャンスに変えることもできる。
高難易度だが単純明快で分かりやすいシステムとなっている。

<演出>
敵のグラフィックはかなり良く描かれている。
一方、大量の得点アイテムは視認性に問題をきたすこともある。
BGMも良い曲が多く、シューティングらしい爽快なものが多い。
裏設定はあったかもしれないが、特にゲーム中にストーリーはない。

<完成度>
オーソドックスなシステムなので特別な目新しさはないが、良くできている。
作者がシューティングを得意としているのか、敵の配置や弾幕の形状などゲームバランスも非常に良く調整されている。
敵の攻撃バリエーションも豊富なので、単調で飽きるようなこともない。
難易度選択は可能だが基本的に高難易度で、ノーマル以上でクリアするはかなり根気がいるかもしれない。

<プレイの記録>
良くできていそうなスクロール系シューティングということでやってみた。
フリーとしては予想以上の完成度で、かなり頑張って長期間プレイした。
ただ、自分の実力ではイージーでクリアするのが精一杯で、ノーマルを普通にクリアすることはできなかったし、真ボスも見ることはできなかった。
とにかく難しかったが、独特な弾幕を避けるのを楽しんでやっていた。

<総評>
弾幕系シューティングとして製品並みの完成度がある。
腕に少し自信のあるゲーマーならば、ぜひ挑戦してもらいたい。
腕に自信がなくても、フリーなので、弾幕系シューティングの世界を体感してみるのも良いだろう。



みすてぃっく☆ばる〜ん(フリーゲーム)

Vector
ウィキペディア

<システム>
非アクションのパズルゲーム。
ステージクリア式で、魔法少女を操作してステージのゴールを目指す。
魔法を使ったブロック操作がクリアの鍵となる。
その他、鍵や強制移動床など様々な仕掛けがあり、それらの仕掛けに適切に対応しないとクリアはできない。
一部ステージで軽いアクションもあるが、基本的には時間無制限で考えられる。
ステージ自作機能もあり、作者以外が作った投稿ステージも公開されている(投稿ステージも含めるとステージ数は1000以上!)。

<演出>
グラフィックはかなり綺麗で、ファンタジックな世界を構築している。
BGMも雰囲気に合った優しいものが多い。
ストーリーは存在しない。

<完成度>
ゲームの仕掛けが良く考えられており、その組み合わせで様々なステージを作っているのが素晴らしい。
ゲームバランスも良く、序盤面では仕掛けが少なく易しいが、中盤以降仕掛けが組み合わさって難易度がどんどん上がっていく。
軽い見た目とは裏腹に、中盤以降の難易度はかなり鬼畜で、何手も先を読んで行動しないとすぐに詰まってしまう。
それでも、リトライを自由にできるため、すぐにやり直せるのは良くできている。
また、ある程度の割合のステージをクリアすれば先に進めるため、一つクリアできないせいで全く進まないといったことになりにくい。
非アクションなのでスピード感や爽快感などはないが、高難易度ステージをクリアできた時の解放感は何にも代えがたいものがある。

<プレイの記録>
なんとなくダウンロードしてみたパズルゲームだったが、その出来には驚いた。
本当に多彩なステージがあり、非常にやりがいがあった。
非リアルタイムで先を読むのは少しは得意なつもりだが、高難易度ゆえに全て読み切るのは難しく、試行錯誤と読みをパーツごとに組み合わせてクリアしていく感じでやっていた。
何日考えても解けなかったステージが突然解けたりしたこともあった。
プレイをしていくうちに自然と細かいテクニックが身に付き、自身が成長している感覚も受けた。
さすがに全面(50面)クリアはできていないが、最終数ステージ以外は全てクリアした。
データはまだ残っているので、時間があるときに最後の数ステージをクリアしたいものである。

<総評>
純粋なパズルゲームとして本当に良く作り込まれている。
高度な発想力や論理的思考力を必要とするので、自身の能力アップのためにも適している。
思考面において真のゲーマーを名乗るなら、ぜひこのパズルゲームで全面クリアを目指してもらいたい。



Rebellion・Istuooll(フリーゲーム)

Vector

<システム>
リアルタイム進行の戦略シミュレーション。
軽いストーリーに沿って各ステージをクリアしていく。
基本的には数人からなる部隊の移動のみを指示すれば良く、敵の近くまで移動させれば自動で攻撃し、敵から離せば自然回復する。
部隊リーダーは回数制限つきで特技を使用することもできる。
ストーリー進行や徴兵によって仲間を増やすことができ、最終的にはかなりの大軍を率いることになる。

<演出>
作者が一人で作っているようで、ストーリーは比較的良くできているが、全体的に演出面の質はさほど高くない。
しかし、ゲーム上は全く問題ない。

<完成度>
システムの完成度が高く、単純操作ながらもゲーム性が高い。
ゲームバランスも絶妙で、適当な操作では簡単に全滅する。
いくつかの兵種があり、部隊の構成を考えるのも楽しい。
リアルタイム戦闘なので、ゲームテンポも良い。
隠しステージ等も豊富にあり、かなり深く作り込まれている。

<プレイの記録>
偶然プレイする機会があってやってみたが、非常に良くできていると感じた。
ここまで大部隊でのリアルタイム戦略ゲームは他では見たことがない。
どのような部隊構成にしたか良く覚えてはいないが、特に癖のある部隊にはしていなかったはずである。
とあるキャラの敵のHPを割合で減らす特技には特にお世話になった。
1周しかプレイしていないが、隠しステージも含めて全てクリアした。

<総評>
リアルタイムストラテジーの一つの形として高い完成度を誇っている。
難易度はやや高めだが、システムが分かりやすくプレイはしやすいので、ぜひプレイしてもらいたい。
フリーゆえに演出面が弱いのが残念で、何らかの形で完成形に持って行ってもらいたいゲームである。
なお、同じ作者による続編も公開されているようである(未プレイ)。



Cresteaju(フリーゲーム)

Vector
ウィキペディア

<システム>
半シミュレーション風のターン制コマンド式戦闘のRPG。
基本的には普通のRPGだが、戦闘時は戦略シミュレーションのようにキャラ位置の概念がある。
範囲攻撃を仕掛けたり受けたりするときは、キャラ位置の関係が特に重要になる。
その他、魔法の習得順に自由度を持たせるなど、工夫も見られる。

<演出>
基本2Dでグラフィックはあまり良くないが、戦闘時に3Dでキャラの位置関係が表示される独自の演出がある。
BGMは全て作者の自作で全体的に質が高く、ゲーム中で効果的に用いられている。
ストーリーはそれほど深いわけでもないが、なかなか良く考えられている。

<完成度>
独自性のある部分はさほど多くなく、オーソドックスな出来だが、どの要素も基礎がしっかりしている。
ゲームバランスもしっかりしており、安定して最後までプレイできる。
全体的に良くできてはいるが、特別目立った点が少ないとも言える。
戦略シミュレーション的な戦闘システムをもっと生かせれば、さらに良いゲームなった可能性もある。

<プレイの記録>
ツクール製ではない独自プログラミングによるRPGという点に期待してプレイしてみた。
当時は独自戦闘システムのRPGが少なかったというのもあり、かなり楽しめた。
ただ、基本的にはターン制コマンド式なため、何周もするほどはやらなかった。
かなりBGMが気に入り、クリア後もしばしばBGMを聴いていた。

<総評>
ややインパクトに欠けるが、独自システムも取り入れつつ、うまくまとめられている。
難易度もあまり高くないため、誰にでも気軽にプレイできるはずである。
今考えると、この戦闘システムの上位版に当たるのがWiiのアークライズファンタジアかもしれない。



キングズクエスト


<システム>
謎解きを繰り返して物語を進めるアドベンチャーゲーム。
FM-townsのソフトで、マウスで主人公を操作する。
一応リアルタイムで進行するが、アクション要素や戦闘要素はほとんどない。
細かい仕掛けや変化に気を配り、適切に移動したりアイテムを使ったりすることが重要である。
謎解きを解く順番を間違えたり、適切な行動に気づけなかったりすると即ゲームオーバーになる。

<演出>
洋風のファンタジックな雰囲気で、古いゲームなりにグラフィックは良かった気がする。
BGMは覚えていないが、当時のゲームとしては珍しく、主人公はボイス付きで話していた。
城を追われた王子を操作して城の奪還を目指すという簡易ストーリーになっている。

<完成度>
謎解きの質はさほど高くなく、理不尽的に異常な難しさであるが、それゆえにインパクトも大きい。
基本的に試行錯誤を重ねて進めていく形になる。
謎解きの方法を間違えると、しばしば詰みの状況にもなる。
一応、戦闘やレベル上げはないため、最初からやり直しになってもやり方さえ覚えていれば短時間で進めることも可能である。
謎解きのヒントを増やしたり論理的に考えれば解けるようにしたりすれば、もっと快適なゲームになったかもしれない。

<プレイの記録>
親が気まぐれで買ってきたゲームでかなりプレイしたが、どうしても自力クリアはできなかった。
とにかく何か行動すれば死ぬ。
森に入れば魔法でカエルに変えられて殺され、砂漠に入れば渇きで死に、あげくに店に入れば因縁をつけられて殺されという感じであった(笑)。
あまりに酷い死に方の数々のせいで、このゲームは強く印象に残っている。
どこかのPC展か何かで解き方を見せてもらい、とりあえずクリアはした。
アクション要素はないためやり方さえ知っていれば当然クリアできるが、攻略情報なしでは今やってもクリアできる気がしない。

<総評>
ゲームバランスは決して良くないが、ゲームの一つの形としては面白い。
詰み要素が多くても根気強くプレイし続けられるチャレンジャーにはお勧めできるが、現在これをプレイするのは非常に難しい。
普通の人は、最近のアドベンチャー系ゲームをやった方が良いだろう(笑)。



今の風を感じて(フリーゲーム)

Vector
ウィキペディア

<システム>
ツクール製のウェイトターン制戦闘のRPG。
ツクール製ながらも、オリジナルのゲームシステムとなっている。
戦闘では、敵が誰を狙っているかが分かるので、それを見ながら戦略を立てる。
戦闘は全てイベント戦闘であり、普通のエンカウントはない。
敵を倒したり、物を調べたりすると強化用チップが手に入る。
キャラにレベルはなく、チップを集めてキャラのステータスに割り振ることで、キャラを強化できる(割り振りは自由にやり直せる)。
チップの数は限られているため、全てのクリスタルを集めることがやり込みの一つとなる。
その他の部分は基本的にオーソドックスなRPGのシステムとなっている。

<演出>
ツクール製なので画像は粗いが、どれもオリジナルグラフィックで、良く作られている。
戦闘もサイドビューの独自視点なため、ツクールゲームらしさを感じさせない。
BGMも全体的に良い曲が多かった。
ストーリーはそれなりに作り込まれていたが、良くは覚えていない。

<完成度>
戦闘システムにしてもステータス割り振りシステムにしても非常に良く作り込まれている。
ただ、全体的に非常に自由度が低く、戦闘時の行動もかなり限られている。
順当に進めれば普通にクリアできるが、難易度が低めなのもあってやや物足りない。
とはいっても、フリーのゲームとしては十分すぎる出来であるのは確かである。

<プレイの記録>
人気上位だったのでプレイしてみた。
独自のゲームシステムはかなり気に入っていた。
ステータス割り振りは一人を攻撃型にもう一人を防御型にしていた気がする。
全ては集めていないにしても、かなりチップ集めも頑張った気がする。
ただ、やはり目立った面白さに欠けており、そこまでやり込むほどでもなかった。

<総評>
無難に作り込まれたゲームで十分に良くできている。
クリアまでにかかる時間もさほど長くなく癖もないため、ゲーム慣れしていない人でもプレイしやすい。
今でもプレイできるので、軽い気持ちでやってみるのも良いだろう。