連鎖を発火点側ではなく土台の連鎖の最後(連鎖尾)から伸ばすことを連鎖尾延長と呼ぶ。
連鎖尾延長を用いると、連鎖を伸ばせる場所が増えるため、前項で説明したようにごみぷよを減らすことができる。
さらに、連鎖発火点を埋めることなく連鎖を伸ばすことができるため、隙を作りにくい。
連鎖尾延長は、連鎖発火点側からの普通の連鎖延長とは異なる考え方が必要になるため慣れるまでは難しいが、身に付ければ連鎖のバリエーションが増えるだけなく、戦略にも幅を持たせることができる。
1.1−A
土台の連鎖を完成させたところ。 |
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1.1−B
発火点側から普通に連鎖を伸ばしたところ。 |
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1.1−C
連鎖尾側から連鎖を伸ばしたところ。 |
1.2−A
やや形に無理があるが、純正階段連鎖で折り返しにかかろうとしているところ。 |
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1.2−B
発火点を動かさずに連鎖尾に同時消しを追加した。 |
普通の発火点側からの連鎖延長では、できる限り4個消しにして連鎖数を稼ぐ必要があるが、連鎖尾延長では必ずしも綺麗な連鎖を構築する必要はない。
おじゃまぷよ発生個数の計算上、(特に「通」では)大連鎖の連鎖尾では連鎖数よりも消去数の方が重要になってくる。
したがって、連鎖尾延長では同時消しでも多連結でも構わないので、一つでも多くのぷよを消えるようした方が良い。
もちろん連鎖にできるならばそれに越したことはないが、消え残りのぷよを出してまで連鎖にすることはない。
連鎖構築にある程度の自由度があるからこそ、限られた組ぷよや限られた時間で自分の連鎖を威力を上げたいときには威力を発揮する。
2.1−A
連鎖尾を連鎖で消えるように構築したもの。 |
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2.1−B
連鎖尾を同時消しと多連結で構築したもの。 |
連鎖尾延長の起点は、主に連鎖の際に発生する列間のずれや連鎖に埋め込まれたごみぷよである。
これらを見つけ出せれば、それを起点に列ずらしや逆挟み込みによって連鎖尾延長をすることができる。
適切な起点がない場合は、自分で起点を作り出しても良い。
また、連鎖尾延長のための土台としては、縦に大きくずれたり多段階にずれたりする連鎖はあまり向かない。
純正階段連鎖のような連鎖では、上に置けるぷよの色に制限が生じるため、連鎖尾を組むのであれば同時消しがメインになる。
連鎖尾延長に幅を持たせたいのであれば、1段ずれの連鎖を土台とすると安定する。
3.1
列ずらしのための起点の発見。 |
3.2−A
土台を組み終えたところ。 |
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3.2−B
5列目の緑の連結を一つ追加した。 |
3.3
逆挟み込みのための起点の発見。 |
3.4−A
土台を組み終えたところ。 |
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3.4−B
1列目の黄の連鎖が赤を抱え込むように2列目に赤と黄を追加した。 |
連鎖尾の基本であり、特に簡単に組むことができるのが同時消しの連鎖尾である。
土台の連鎖のずれにさえ気を配れば、同時ずらしによって簡単に同時消しにできる。
構造が単純なため、ほぼ全ての形の土台の連鎖と相性が良い。
同時消しの連鎖尾は、消去数が同じであれば連鎖で消える連鎖尾よりも威力で劣るが、ミスが起こりにくく戦略上も応用幅が広い。
連鎖で消える連鎖尾とうまく使い分けて、活用していきたい。
4.1
階段連鎖の連鎖尾を同時消しにしたもの。 |
4.2
連鎖尾同時消しの一般連鎖。 |
同時消し以外で連鎖尾を構築しようとする場合、基本となる伸ばし方は列ずらしか逆挟み込みである。
一般的には、列ずらしは小連鎖を派生させやすく、逆挟み込みはミスが起こりにくい。
また、3列(以上)系よりも2列系の方が単純で組みやすく応用幅も広い。
列ずらしで伸ばしていく場合は、ずれ関係が常に変化するように置いていく。
逆挟み込みで伸ばしていく場合は、次の挟みのための起点となるぷよを抱え込むようにして連鎖を構築する。
どちらも難しい場合は同時消しを挟むのも手である。
連鎖尾延長の最後は、拡散で1連鎖追加しても良い。
5.1−A
多段の折り返しを完成させたところ。 |
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5.1−B
ずれ関係を利用して青の連鎖を追加した。 |
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5.1−C
多段列ずらしで緑の連鎖を追加し、黄も回収してある。 |
5.2−A
土台の連鎖を完成させたところ。 |
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5.2−B
黄の逆挟み込みで連鎖尾を伸ばした。 |
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5.2−C
赤と青を回収して連鎖尾を完成させた。 |
5.3−A
土台を完成させたところ。 |
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5.3−B
青を上にそのまま並べて連鎖にした。 |
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5.3−C
多段列ずらしで黄の連鎖を追加した。 |
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5.3−D
逆挟み込みで緑と赤を回収して連鎖尾を完成させた。 |
5.4
暴発する挟み込み系連鎖尾。 |
5.5
暴発するずらし系連鎖尾。 |
5.6−A
多段の折り返しを完成させたところ。 |
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5.6−B
緑から逆挟み込みと拡散で連鎖尾を構築したもの。 |
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5.6−C
緑からの3列系逆挟み込みで連鎖尾を構築したもの。 |
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5.6−D
初めから連鎖にはせずに保留して、上方での列ずらしから回収する形で連鎖尾を構築したもの。 |
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5.6−E
同時消しと多連結を中心とした連鎖尾延長。 |
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5.6−F
おじゃまぷよ絡みの連鎖尾。 |
5.7−A
折り返しを完成させたところ。 |
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5.7−B
たくさん来ていた青をまとめた。 |
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5.7−C
さらに青が来ているので、青を列ずらしで消えるようにして起点とする。 |
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5.7−D
緑が多いので緑を同時消しに変更し、下の色ぷよの回収は後に回す。 |
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5.7−E
赤→緑→黄の順にぷよを回収し、連鎖尾を完成させた。 |
連鎖尾延長をするときは連鎖発火点の伸ばしとのバランスも大切になる。
一般には、連鎖尾ばかりを優先して組んでしまうと、発火点からの伸ばしに支障が出やすい。
全体的な高さ調整のために土台の上に2連鎖程度追加するのが標準のようである。
連鎖尾の連鎖を連鎖発火点の連鎖に組み替えることも多い。
大規模に連鎖尾を組む場合は、連鎖発火点側の連鎖との接点に気を付けつつバランス良く組んでいくと良い。
2列系連鎖尾を大きく組む時は右折り返しに、3列系で行くなら左折り返しにすると、組ぷよ落下列(3列目)の関係でうまく行きやすい。
高度な連鎖構築技術があれば、通常連鎖と連鎖尾を重ね合わせることも可能だが、非常に難易度が高い。
6.1−A
連鎖尾が大きい連鎖。 |
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6.1−B
連鎖尾を少しだけ追加した連鎖。 |
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6.1−C
連鎖尾を折り返しに組み換えた連鎖。 |
6.2
通常連鎖部分と連鎖尾の接点で暴発する連鎖。 |
6.3
大きな2列系連鎖尾を大連鎖に組み込んだもの。 |
6.4
大きな3列系連鎖尾を大連鎖に組み込んだもの。 |
6.5
折り返しに連鎖尾を重ねた連鎖。 |
連鎖尾は連鎖の最後であるため、適切に崩せば本体の大連鎖を撃てなくなることはあまりない。
そのため、連鎖を崩して小連鎖を撃つ場合、連鎖尾側を崩した方が良いことが多い。
連鎖尾を小連鎖としても機能させるには、崩しやすい連鎖尾を構築することが重要である。
同時消しを中心とした連鎖尾は構造が単純なため、特に多機能化させやすい。
一方で、複列の逆挟み込みなどは、ぷよが分散しやすいため、多機能化させるのは難しい。
7.1
同時消し連鎖尾の多機能化。 |
7.2
2列系連鎖尾の多機能化。 |
7.3
3列系連鎖尾の多機能化。 |
7.4
3列系連鎖尾の多機能化。 |
連鎖尾延長の技術は、連鎖尾以外の部分にも応用することができる。
連鎖尾延長技術を使って、折り返しを拡張したり、おじゃまぷよを掘り起こしたりできる場面は多い。
また、本体連鎖を撃ちきった後、相手の連鎖終了までの猶予時間に新たに連鎖を組み直すときにも、連鎖尾延長技術を使って組むと効率的に連鎖にできる場合がある。
ただし、これらの場面で連鎖尾延長技術を使うときは、基本的に同時消しは使わず、全て連鎖にする必要があるということに気を付けよう。
連鎖尾延長技術は工夫すれば様々な場面で使えるので、活用方法を探してみるのも良いかもしれない。
8.1
折り返しに連鎖尾技術を応用したもの。 |
8.2
おじゃまぷよの掘り起こしに連鎖尾技術を応用したもの。 |
8.3−A
大連鎖を撃ちきった後に連鎖を再構築しようとしているところ。 |
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8.3−B
連鎖尾延長技術を使って連鎖の再構築を行った。 |
連鎖尾延長は特殊な伸ばし方なため慣れるまでは大変だが、気を付けるポイントはそれほど多くない。
とにかく、ずれ関係と消え残りのぷよに注意を払うようにしよう。
良く分からなければ、土台のずれ関係を見て同時消しにしておくだけでも連鎖の威力は上がる。
同時消しの連鎖尾から始めて、慣れてきたら伸ばしの幅を広げていけば良いだろう。
比較的簡単な2列系連鎖尾を使えるだけでも十分に実戦で役立つはずである。