単純に連鎖を効率的に伸ばすことだけを考えていると、連鎖構築の過程で相手の攻撃に対して対応できない(連鎖を発火できない)状況が生じてしまうことがある。
このような状態が隙であり、対戦でこのような隙を作ると、潰しを受けて一瞬で負けになってしまう。
そのため、潰しを受けるような隙を作らないことが対戦での連鎖構築において非常に重要になる。
隙のある状態というのは実際のところかなり複雑であるが、ここでは潰しに対する隙のみを想定して解説する。
1.1
カギ積みで折り返しを作ろうとしているところ。 |
1.2
GTRで折り返しを作ろうとしているところ。 |
対戦では全消しや速攻という強力な攻めがあるため、1手目から組ぷよの置き方には気を配らなければならない。
置き方に大きな制約があるわけではないが、極力同色を繋げて素早く連鎖を確定させるというのが重要なポイントである。
6列いっぱいに使わずに、ある程度限定した列にぷよをまとめられるとさらに良い。
そうすることで、全消しを逃しにくくなり、速攻にも対応できるようになる。
最初の数手は十分研究でパターン化できる範囲なので、自分なりの序盤の置き方を決めておくと良いだろう。
2.1−A
同じ2色が3連続で来るパターン(AB・AB・AB)。 |
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2.1−B
3手目で色を互い違いに置くパターン。 |
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2.1−C
端にL字を作るパターン。 |
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2.1−D
横一直線の上にL字を作るパターン。 |
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2.1−E
縦一直線を2本作るパターン。 |
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2.1−F
横一直線を2本作るパターン。 |
2.2−A
同色の組ぷよから別の色が2連続で来るパターン(AA・BC・BD)。 |
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2.2−B
緑を離して置くパターン。 |
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2.2−C
1段目に色をつなげて並べるパターン。 |
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2.2−D
フィールドの隅にぷよをまとめるパターン。 |
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2.2−E
初手を端に立てるパターン。 |
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2.2−F
端2列にぷよをまとめるパターン。 |
2.3−A
3色が循環して来るパターン(AB・BC・CA)。 |
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2.3−B
青を離して置くパターン。 |
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2.3−C
端で同色を縦につなげるパターン。 |
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2.3−D
端を高くするように色を繋げて置くパターン。 |
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2.3−E
端2列に色を繋げて置くパターン。 |
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2.3−F
端の2×3マスに色を繋げて置くパターン。 |
序盤で互いに攻め(速攻)が発生しなかった場合は、連鎖の伸ばし合いになる。
伸ばし合いになっても、突発的に2連鎖同時消しが発生することもあるので常に油断はできない。
連鎖を伸ばす際には、むやみに発火点を埋めずに発火リーチ状態を維持するのが基本である。
発火色のぷよ1つで即発火できる状態(発火リーチの状態)になっていれば、不意に潰しを撃たれても連鎖を発火し損なうことは少ない。
3.1−A
折り返しを完成させたところ。 |
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3.1−B
赤を挟んで連鎖を伸ばそうとした形。 |
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3.1−C
2手目の緑を横に添えてから緑を挟んで連鎖を伸ばそうとした形。 |
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3.1−D
発火点を埋めるのを保留して組み進めた形。 |
連鎖を隙なく構築する上では、個々の連鎖を3+1で構築することも重要である。
これは、4個で消えるぷよの連鎖構成を、3連結の土台ぷよに対して1個の仕掛けぷよを落とすようにするということである。
土台ぷよを3個繋がった形にしておくことで、自然と発火リーチ状態が維持され、連鎖の伸ばし方にも幅を持たせやすくなる。
さらに、緊急時には1/8発火の可能性を残すこともできる。
一方で、仕掛けぷよは1個にしておくことで、仕掛けぷよを巻き込んだ連鎖の暴発の発生を抑えることができる。
連鎖の全てを3+1で構築するのは難しいが、重要なところでは極力3+1で連鎖構築するように意識することで大幅に隙を減らすことができる。
4.1−A
黄の連鎖を土台ぷよ1に対して仕掛けぷよ3で構築したところ。 |
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4.1−B
黄の連鎖を土台ぷよ1・1に対して仕掛けぷよ2で構築したところ。 |
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4.1−C
黄の連鎖を土台ぷよ1・1に対して仕掛けぷよ2で構築したところ。 |
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4.1−D
黄の連鎖を土台ぷよ2・1に対して仕掛けぷよ1で構築したところ。 |
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4.1−E
黄の連鎖を土台ぷよ3に対して仕掛けぷよ1で構築したところ。 |
4.2−A
土台の連鎖を組み終えたところ。 |
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4.2−B
発火点をカギ型連鎖で構築して、さらに伸ばそうとしたところ。 |
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4.2−C
発火点を3+1の連鎖で構築して、さらに伸ばそうとしたところ。 |
4.3−A
緑の連鎖を土台ぷよ1・2に対して仕掛けぷよ1で構築しようとしているところ。 |
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4.3−B
4.3−Aを組み進めたところ。 |
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4.3−C
緑の連鎖を土台ぷよ3に対して仕掛けぷよ1で構築しようとしているところ。 |
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4.3−D
4.3−Cを組み進めたところ。 |
4.4−A
GTRの折り返しの中身の連鎖(黄)を2+2で構築する途中で、少量のおじゃまぷよが降ったところ。 |
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4.4−B
GTRの折り返しの中身の連鎖(黄)を3+1で構築する途中で、少量のおじゃまぷよが降ったところ。 |
4.5−A
GTRの折り返しの中身の連鎖(黄)を2+2で構築する途中で、おじゃまぷよが1個降ったところ。 |
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4.5−B
GTRの折り返しの中身の連鎖(黄)を3+1で構築する途中で、おじゃまぷよが1個降ったところ。 |
連鎖伸長の視野を広げることも組みの隙を減らす上で重要である。
1通りの伸ばし方しか見えていない場合、組ぷよの配色次第で隙ができてしまうこともある。
しかし、2通り、3通りと伸ばし方が見えていれば、組ぷよの流れに応じて隙のできにくい伸ばしを選択していくことができる。
さらに多面的な連鎖の伸長は、ごみぷよを減らすことにも繋がる。
多面的に連鎖を伸ばせるように、普段から連鎖の形と伸ばし方を良く研究しておこう。
5.1−A
土台の連鎖を組み終えて、ここからさらに連鎖を伸ばしていくことを考える。 |
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5.1−B
カギ型の挟み込みで連鎖を伸ばしたところ。 |
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5.1−C
ずらしで連鎖を伸ばしたところ。 |
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5.1−D
仕掛けぷよで挟むタイプの挟み込みで連鎖を伸ばしたところ。 |
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5.1−E
折り返しの発火色を青から黄に切り替えて伸ばしたところ。 |
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5.1−F
折り返しの先の連鎖を上に伸ばしたところ。 |
いくら発火リーチを維持していても、1段程度のおじゃまぷよで発火点が埋まってしまう形では、潰しの連携を防ぐことはできない。
少量のおじゃまぷよを降らせる単発攻撃(1連鎖)を完全に防ぐことは難しいため、精度の高い潰しの連携を未然に防ぐには、発火点を高くしておくしかない。
発火点をあまり高くしすぎても連鎖の伸ばしが難しくなるため、2、3段程度の段差を意識すると良いだろう。
ただし、カギ型の挟み込みではいくら発火点を高くしても1個のおじゃまぷよで埋まってしまうので、3連結にしておくことが大前提である。
6.1−A
平坦に連鎖を組み進めているところ。 |
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6.1−B
上の図に少量のおじゃまぷよが降ったところ。 |
6.2−A
段差をつけて連鎖を組み進めているところ。 |
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6.2−B
上の図に1段半程度のおじゃまぷよが降ったところ。 |
6.3−A
段差をつけて連鎖を組み進めているところ。 |
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6.3−B
上の図の発火点におじゃまぷよが1個降ったところ。 |
中盤以降の潰しに対しては、それに対抗できる小連鎖を確保しておくことでも隙を軽減できる。
例えば、2連鎖トリプルをすぐ撃てるようにしておけば、相手が2連鎖ダブルの潰しを撃ってきても押し返せる。
このように、相手の潰しを相殺しきれるだけの小連鎖を確保できているのであれば、本命の連鎖の発火点に多少隙があっても問題ない。
ただし、ほぼ全てのぷよを使うような巨大な潰しは防ぎきれないため、過信は禁物である。
対抗小連鎖を作ることは、催促に対する隙を軽減する上でも重要な技術であるが、別の理論が必要になるため、ここではその説明は省略する。
7.1−A
カギ積みで折り返しを作ろうとしているところ。 |
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7.1−B
上の図と同様にカギ積みで折り返しを作ろうとしてるところ。 |
7.2−A
折り返しの上部を異色の多段連鎖で構築しようとしているところ。 |
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7.2−B
上の図と同様に折り返しの上部を異色の多段連鎖で構築しようとしているところ。 |
相手が潰しを撃とうとしていないかを事前に察知しておくことも、潰しを受けないようにする上で重要である。
ほぼ全てのぷよをを使うような巨大な潰しは、相手のフィールドを見れば大抵は気づくことができる。
相手が潰しを狙った組み方をしているならば、絶対に発火リーチ状態を維持しなくてはいけない。
逆に、潰しになるような連鎖を相手が持っていないならば、多少の隙を生じても問題はない。
ただし、相手のフィールドを見ても、1/8発火によって生まれる突発的な2連鎖ダブルや複雑な潰しの連携までは把握しきれないことが多いので、安易に隙のできる組みをするのはやめた方が良いだろう。
8.1−A
1Pが折り返しの発火点を埋めて伸ばしたところ。 |
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8.1−B
1Pが折り返しの発火点を埋めて伸ばしたところ。 |
ぷよぷよ対戦では、とにかく潰しが非常に強い攻めである。
潰しを受けてしまうとまさに一瞬で勝負が決まってしまい、大連鎖も催促も戦略として意味を成さない。
あまり潰しを撃たないプレイヤー同士で対戦していると自分の積みに隙があることに気付きにくいので、速攻などの潰しを得意とするプレイヤーなどと積極的に対戦することが上達への近道である。
とことんぷよぷよやCOM戦をするときも、おじゃまぷよが来ないことに甘えて隙のある積みをするのではなく、常に潰しが飛んでくる可能性を意識しながら組むようにしていこう。
潰しに対応できるようにならなければ先の戦略(大連鎖・催促)へは進めないので、しっかりとマスターしておこう。