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全消し戦を制する



1.全消しについて

2.全消しを狙う基準

3.全消しの取り方

4.一方だけが全消しを取ったときの戦い方

5.全消しを取りあったときの戦い方

6.カウンターの組み方

7.通常戦でのカウンター

8.技術習得に向けて




1.全消しについて

ぷよぷよの通ルールでは、初手以降でフィールドの全てのぷよを消したときに「全消し」と呼ばれる状態になる。
全消し状態になると、次に色ぷよを消した際に30個(5段)のおじゃまぷよを追加して相手に送ることができる。
単発消しでも30個のおじゃまぷよを送れるため、非常に強力な攻撃手段となる。
そのため、全消しが発生する試合では、普段とは異なる戦略が必要になる。
ここでは、そのような全消し戦での戦い方と、全消し戦で必要になることの多いカウンターの組み方について説明する。

全消しについて1A(1P) 全消しについて1A(2P)
1.1−A

試合開始後2手で全消しを取れるパターン(AA・AA)
1Pは全消しを取っているが、2Pは全消しを取っていない。


全消しについて1B(1P) 全消しについて1B(2P)
1.1−B

1P側のフィールドのぷよがなくなり、「全消し」の文字が点灯したところ。
この文字が点灯していると、次にぷよを消したときにおじゃまぷよ30個が追加で送られる。


全消しについて1C(1P) 全消しについて1C(2P)
1.1−C

1Pが単発消しをしたところ。
全消しがなければ数個しかおじゃまぷよが発生しないが、全消しがあるため、これだけで30個+数個のおじゃまぷよが2P側に送られる。


全消しについて1D(1P) 全消しについて1D(2P)
1.1−D

1Pの全消し攻撃が2Pに刺さったところ。
2Pは折り返しを完成させ、段差を付けておじゃまぷよを受けやすいようにはできているが、さすがにここまでの量のおじゃまぷよを降らされてしまうと、短時間で立て直すのは難しい。
開幕2手で取れる全消しを取らないと、ほぼ確実に不利になってしまう。




2.全消しを狙う基準

全消しを取ると、強力な攻撃手段を得られるため、開幕後数手以内の全消しは逃さず取るようにしたい。
しかし、いつでも全消しを取れば良いかというと、そういうわけでもなく、例えば開幕後5連鎖で全消しを取りに行っても、その間に相手に連鎖を伸ばされて6連鎖以上を撃たれる可能性は高く、そうなってしまうと全消しの攻撃力をはるかに上回るおじゃまぷよを送られてしまう。
基本的に、よほど相手の状況が悪い場合を除き、5連鎖以上の全消しは取らないほうが良い。
一応の基準は4連鎖であり、4連鎖で全消しを取ると、そのときの運(配色)や相手の実力次第で有利になることもあれば不利になることもある。
相手の実力が高いほど、手数の多い全消しが不利になりやすく、上級者同士の対戦では3連鎖(6手)の全消しを取っても不利になるケースがある。
とりあえずは試合開始後4連鎖までの全消しを全て取るように心がけ、それで不利になるケースが多くなってきたら、基準を厳しくしていけば良い。
実際に全消しを取るかどうかは別として、まずは全消しを逃さず取れるようになることが最優先である。
なお、大連鎖を撃ちきった後の全消しを取るかどうかは、相手との火力差や時間猶予次第となるが、その辺りの感覚が身に付かないうちは基本的に取っておいて良いだろう。

全消しを狙う基準1A(1P) 全消しを狙う基準1A(2P)
2.1−A

1Pが3連鎖の全消しを取りに行ったところ。
対して、2Pは全消しを取れそうにない。
初手が循環3色(AB・BC・CA)のときは、片側のみが全消しを取るケースが起きやすい。


全消しを狙う基準1B(1P) 全消しを狙う基準1B(2P)
2.1−B

1Pの連鎖中に2Pが連鎖を4連鎖まで伸ばして発火したところ。
全消し3連鎖は、最大効率な上に連鎖時間も短いため、相手側は1連鎖伸ばして発火するのも安定しづらい。


全消しを狙う基準1C(1P) 全消しを狙う基準1C(2P)
2.1−C

2Pの連鎖中に1Pが単発消しで全消し攻撃を仕掛けたところ。
最初の3連鎖+全消し攻撃で相手の4連鎖の火力を上回れる。


全消しを狙う基準1D(1P) 全消しを狙う基準1D(2P)
2.1−D

2P側におじゃまぷよが降ったところ。
2Pのフィールドのみにおじゃまぷよが降っており、1Pが有利である。
基本的に3連鎖の全消しは、取った方が有利なことが多い。
ただし、全消しの3連鎖中にカウンター連鎖を作れる場合や5連鎖まで連鎖を伸ばせる場合は、全消しを取らない側が有利になりやすいため、3連鎖全消しが絶対に有利になるとは言い切れない。


全消しを狙う基準2A(1P) 全消しを狙う基準2A(2P)
2.2−A

1Pが4連鎖の全消しを取りに行ったところ。
対して、2Pは全消しを取れそうにない。


全消しを狙う基準2B(1P) 全消しを狙う基準2B(2P)
2.2−B

1Pの連鎖中に2Pが連鎖を5連鎖まで伸ばして発火したところ。
全消し4連鎖は、最大効率ではあるが連鎖時間は3連鎖より長く、相手側は比較的高確率で1連鎖伸ばして発火できる。
配色運を引ければ、最後の連鎖の連結を足したり、2連鎖伸ばしたりできることもある。
もし4連鎖全消しに対して多連結5連鎖や6連鎖以上を返せれば、全消しを取らなかった側がほぼ勝ち確定である。


全消しを狙う基準2C(1P) 全消しを狙う基準2C(2P)
2.2−C

1Pの連鎖と2Pの連鎖の火力の差分のおじゃまぷよ(約6段半)が1P側に降ったところ。
1Pは、2Pの5連鎖中にカウンターを組み、返ってくるおじゃまに対応できるようにしている。
赤緑を引くことができていれば、おじゃまぷよが5段降った時点でカウンター4連鎖を発火することもできていた。
4連鎖全消しに対して相手が5連鎖を撃ってきたときは、カウンターを組むのが基本である。
カウンターせずに単発消しで全消し攻撃をしても、差分のおじゃまぷよを相殺しきれず、全消しした側はおじゃまぷよを一方的に降らされて不利になる。


全消しを狙う基準2D(1P) 全消しを狙う基準2D(2P)
2.2−D

1Pが全消し攻撃込みの2連鎖ダブルを仕掛けたところ。
対して2Pは全消し攻撃に対応するためにカウンターを組んでいる。
このケースでは、2Pがカウンターの連鎖を完成させるのは難しそうであるため、1Pが有利になる可能性が高い。
4連鎖全消しは、配色等によって勝ち確定から負け確定まで大きく有利不利が変動するため、博打的な要素が高い。
ただし、中級者レベルまでであれば分の悪い博打ではないため、積極的に狙っても悪くはない。


全消しを狙う基準3A(1P) 全消しを狙う基準3A(2P)
2.3−A

1Pが5連鎖の全消しを取りに行ったところ。
対して、2Pはあえて全消しを取らずに伸ばしにいっている。


全消しを狙う基準3B(1P) 全消しを狙う基準3B(2P)
2.3−B

1Pの連鎖中に2Pが連鎖を6連結の7連鎖まで伸ばして発火したところ。
全消し5連鎖は、最大効率ではあるが連鎖時間が長めで、相手側は2連鎖伸ばして発火することもさほど難しくない。
しかも、連鎖数が大きくなっているため、連鎖を伸ばすことによって追加されるおじゃまぷよ数が非常に多くなる(5連鎖→6連鎖だけでおじゃまぷよ+54個)。
この場合は、2Pの連鎖で発生するおじゃまぷよは250個以上であり、この時点で1Pの5連鎖分のおじゃまぷよを差し引いても、180個(30段)以上のおじゃまぷよが1P側へ送られる。


全消しを狙う基準3C(1P) 全消しを狙う基準3C(2P)
2.3−C

1Pがカウンター4連鎖を完成させ、5段のおじゃまぷよが降った段階で発火したところ。
ここで発火しなければ、1Pのフィールドは完全におじゃまぷよで埋まってしまうため、1Pが発火するならこのタイミングしかない。


全消しを狙う基準3D(1P) 全消しを狙う基準3D(2P)
2.3−D

1Pがおじゃまぷよを相殺しきれず、1P側におじゃまぷよが大量に降ったところ。
5連鎖全消しを取ると、このように全消しを取った側が高確率で負け確定になってしまう。
相手が無駄消しをした場合や、相手の連鎖構築がよほど遅い場合でなければ、5連鎖全消しは取りに行かない方が良い。




3.全消しの取り方

開幕数手以内の全消しは、基本的に見えたら取れば良いが、状況に応じて最適の取り方がある。
まず、自分だけが全消しを取れる状況であれば、火力を下げてでもより早く連鎖が終わる取り方をした方が良い。
これは、全消しの連鎖中にカウンターを組まれたり、連鎖を伸ばして発火されたりする確率を下げるためである。
逆に、お互いが全消しを取れる状況であれば、連鎖発火を1手先延ばしにしてでも火力が上がる取り方をしたほうが良い。
これは、全消しを取りあった後で、相手側におじゃまぷよを降らせることによって相手の地形を乱せる上に、そのおじゃまぷよ落下時間によって先延ばしした1手分の時間を取り返せるためである。
詳しくは得点計算も絡んでくる部分であるが、特に注意すべき全消しパターンは覚えておき、全消しの取り方で不利を取られないようにしよう。

全消しの取り方1A  
3.1−A

試合開始後4手目まで置いたところ。
NEXTまでの範囲で全消しが見えているが、どのように取るかが重要である。

全消しの取り方1B  
3.1−B

3連鎖で全消しを取ったところ。
お互いに全消しを取り合うのであれば、基本はこの取り方である。
2連鎖ダブルにすると連鎖は早く終わるが、発生するおじゃまぷよが3連鎖よりも1個少ないため、3連鎖した相手からおじゃまぷよを1個降らされる。
おじゃまぷよが降る時間のせいで時間的な有利はほとんどなくなってしまうため、3連鎖全消し(各4個消し)に対して2連鎖ダブル全消し(各4個消し)をすると僅かながら不利になる。

全消しの取り方1C  
3.1−C

2連鎖ダブルで全消しを取ったところ。
相手が全消しを取り逃しているときは、可能ならこのように時間を短縮させて全消しを取ると良い。
そうすることで、相手がカウンターを組んだり連鎖を伸ばしたりする時間を削ることができる。

全消しの取り方2A  
3.2−A

AA・BB・BBのパターンで試合開始後3手目まで置いたところ。
NEXTまでの範囲で全消しが見えているが、どのように取るかが重要である。
なお、「AA・BB・BB」や「AB・AB・BB」の初手パターンのとき、フィールド端で横2連結AAの上に横2連結BBを乗せてしまうと、不利な全消しの取り方(1連鎖2回で全消しにするなど)しかできなくなる場合があるので気をつけよう。

全消しの取り方2B  
3.2−B

1連鎖目6連結の2連鎖で全消しを取ったところ。
最初3手の置き方によっては、このような1連鎖目の連結が多い2連鎖全消しを取るしかなくなってしまうこともあるが、火力的に損をする(おじゃまぷよ7個)ので悪い全消しの取り方である。

全消しの取り方2C  
3.2−C

2連鎖目6連結の2連鎖で全消しを取ったところ。
上と同じ2連鎖でもこちらの方が火力が高い(おじゃまぷよ10個)ので、良い全消しの取り方である。
上の連鎖と撃ち合った場合、こちらは3個のおじゃまぷよを相手に送ることができ、時間的にもフィールド的にもやや有利になる。

全消しの取り方3A  
3.3−A

試合開始後1手目まで置いたところ。
試合開始時点で全消しが見えているパターンであるが、その次も同じ組ぷよが来ている(AA・AA・AA)。
このパターンは全消しの取り方が決まっているので、覚えておきたい。

全消しの取り方3B  
3.3−B

2手目で全消しを取ったところ。
最速で全消しにできるが、おじゃまぷよは発生しない。

全消しの取り方3C  
3.3−C

3手目で全消しを取ったところ。
上よりも1手多く置く必要があるが、おじゃまぷよが3個(落下ボーナス込み)発生する。
おじゃまぷよを降らせることができれば、時間的な遅れは取り戻せるため、上の連鎖と撃ち合った場合はおじゃまぷよ3個分だけこちらが有利になる。
なお、4手目も同じ組ぷよ(黄黄)だった場合、2手の全消しを2回取るのが正解手順である。
AA・AA・AAのパターンが見えて2手目を1列目に置く操作を行っている途中で、4手目も同じ組ぷよ(AA)であることを確認したら、操作中の組ぷよを2列目にずらす操作をする必要がある。
AA・AA・AA・AAは滅多にないパターンだが、間違えると大きく不利になるため気をつけたい。

全消しの取り方4A  
3.4−A

試合開始後2手目まで置いたところ。
NEXTの範囲までで全消しが見えているが、その次も同じ組ぷよである(AB・AB・AB・AB・ABまたはAA・BB・AB・AB・AB)。

全消しの取り方4B  
3.4−B

4連結の2連鎖で全消しを取ったところ。
最短手数で全消しを取れるが、5手目まで使った全消しと比べると火力が低い(おじゃまぷよ5個)。
もし5手目が全消しできない組ぷよで、4手目で全消しを取る場合であっても、下で説明する全消しの可能性があるため、3手目は3列目に置き、赤と青を横3連結にした方が良い。

全消しの取り方4C  
3.4−C

1連鎖目と2連鎖目が5連結の2連鎖で全消しを取ったところ。
3.4−Bより1手多く置く必要があるが、発生するおじゃまぷよが多くなる(おじゃまぷよ8個)。

全消しの取り方4D  
3.4−D

5連結2つの1連鎖ダブルで全消しを取ったところ。
1連鎖であるが、得点計算の関係で3.4−Cよりもさらに発生するおじゃまぷよが多くなる(おじゃまぷよ10個)。
連鎖時間が短く火力も高いため、3.4−Bや3.4−Cと撃ち合った場合は、大きめの有利を取れる。
同様に、2連鎖目が5連結2つの2連鎖ダブルは、2連鎖目と3連鎖目が5連結の3連鎖よりも強いが、こちらは初めから速攻を狙っていないと組みにくい。



4.一方だけが全消しを取ったときの戦い方

対戦者のどちらか一方のみが全消しを取った場合、その相手(全消しを逃した側)が最初にどう対応するかによって、両者の最善の戦い方は変わってくる。
パターンとしては、大きく分けて以下の3つがある。
1つ目は、全消しを取る連鎖と同等以下の火力の連鎖を相手が発火するパターンであり、この場合、全消しを取った側はすぐに全消し攻撃しても潰しや催促のために全消しを保持しても良い。
その相手側は何をやっても戦いにくく、全消し側が大幅に有利になる展開である。
2つ目は、全消しを取る連鎖を上回る火力の連鎖を相手が発火するパターンであり、この場合、全消しを取った側は返ってくるおじゃまぷよをカウンターで受けてから全消し攻撃で反撃するのが基本である。
その相手側は、全消し攻撃に備えて同じくカウンターを組みに行くのが普通で、最初に返すおじゃまぷよの量によっては全消しを取らなかった側が有利になることもあり得る。
3つ目は、全消しを取る連鎖に対して相手が連鎖を発火しないパターンであり、この場合、全消しを取った側は、相手が連鎖を発火できないなら全消し攻撃で潰し切るのが安定であり、相手がカウンターで連鎖を発火できるなら全消し攻撃をせずに(できればカウンターで)連鎖を組みに行くのが基本である。
その相手側は、できるだけ早い段階で5、6連鎖程度を先に撃つのを目指すと良いことが多い。
特に後の2つのパターンでは、戦い方を間違えると戦況が大幅に悪くなるので気をつけたい。

一方だけが全消しを取ったときの戦い方1A(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方1A(2P)
4.1−A

1Pが5連結2つの2連鎖ダブル全消しを取りにいったところ。
連鎖時間が短く火力も高い非常に強力な全消しの取り方である。
対して、2Pは全消しを取り逃している。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方1B(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方1B(2P)
4.1−B

1Pの全消し連鎖に対して2Pが3連鎖を発火したところ。
5連結の3連鎖ではあるが、火力は1Pの連鎖より低い。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方1C(1P) 一方だけがに全消しを取ったときの戦い方1C(2P)
4.1−C

2P側に少量のおじゃまが降り、そこに1Pが単発消しで全消し攻撃を仕掛けたところ。
1Pの方がかなり先に動けるため、2Pには全消し攻撃に備える時間はない。
1P側は、単発消しせずに全消し攻撃を保持したまま連鎖を組み、潰しや催促として全消し攻撃を使う手もあるが、戦い方次第では有利幅が小さくなる可能性もあるため、自信がなければ即消しの方が安定して大きな有利を取れるだろう。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方1D(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方1D(2P)
4.1−D

2P側に全消し攻撃分のおじゃまぷよが降ったところ。
2Pはおじゃまぷよを大量に受けている上に、すぐに反撃できるような手も作れそうにない。
この後は、2Pの捨て身の潰しにだけ気を付けて1Pが7連鎖程度を撃つだけで1Pの勝ち確定である。
全消しの連鎖に対して火力不足の連鎖を合わせてしまうと、このようにほぼ負け確定となるため、もし一方的に相手に全消しを取られた場合は、たとえ上手くいく可能性が低くとも、大きい連鎖で返すかカウンターで受けるかの手を狙った方が良い。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方2A(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方2A(2P)
4.2−A

1Pが3連鎖全消しを取りにいったところ。
対して、2Pは全消しを取り逃している。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方2B(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方2B(2P)
4.2−B

1Pの全消し連鎖に対して2Pが7連結の4連鎖を発火したところ。
連結が多いため、6段以上のおじゃまぷよが1P側に返る。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方2C(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方2C(2P)
4.2−C

先に動ける1Pがぷよを高く積み上げ、カウンターできるようにしておじゃまぷよを受けたところ。
おじゃまぷよを5段受けた時点で、全消し攻撃する手もあったが、ここではあえて全てのおじゃまぷよを受けている。
こちらが全消しを取るために撃った連鎖よりも大きい連鎖を相手が撃ち返してくるケースでは、基本的にカウンターで(受けられる限り)全てのおじゃまぷよを受けてから反撃すると良い。
ただし、返ってくるおじゃまぷよの量によって対応の仕方にもある程度の幅があり、3段以下程度のおじゃまぷよしか返ってこないなら、即全消し攻撃して数段のおじゃまぷよを相手に送り、自分のフィールドにおじゃまぷよを降らせない対応も悪くない。
また、ある程度連鎖になるカウンターを完成させられた場合や、返ってくるおじゃまぷよが5段+数個の場合は、おじゃまぷよを受ける時間を節約するために、全てのおじゃまぷよを受けずに5段受けた段階で反撃するのも1つの手である。
全消し側に返ってくるおじゃまぷよ量が少ないほど全消し側が有利になるため、全消しを取らなかった側はできるだけ多くのおじゃまぷよ(できれば5段以上)を最初に返すようにしたい。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方2D(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方2D(2P)
4.2−D

1Pが単発消しで全消し攻撃を仕掛けたところ。
2P側は全消し攻撃に備えるため、とりあえず1列目にぷよを積み上げている。
この後は両者ともかなりの量のおじゃまぷよを抱えた中での連鎖の組み合いとなり、どちらが有利になるかは両者の戦い方次第である。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方3A(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方3A(2P)
4.3−A

1Pが3連鎖の全消しを取りにいったところ。
対して、2Pは1Pの攻撃をカウンターで受けきれると判断して、あえて全消しを取らずに連鎖を伸ばしている。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方3B(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方3B(2P)
4.3−B

1Pの3連鎖分のおじゃまぷよが2Pに降ったところ。
1Pは全消し攻撃を持っているが、2Pは赤発火の5連鎖をカウンターで用意している。
もしこの時点で、2Pがカウンターを完成させられず、連鎖発火点がおじゃまぷよに埋まった場合、1Pはすぐに全消し攻撃を仕掛けることによって2Pを潰しきれる可能性が高い。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方3C(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方3C(2P)
4.3−C

1Pが全消し攻撃できる組ぷよを引いたところ。
それに対して、2Pはカウンター連鎖を発火できる組ぷよを引いている。
2Pの連鎖の火力は全消し攻撃の火力を大きく上回っているため、1Pから先に全消し攻撃を仕掛けることはできない。
しかし、2Pが先にカウンター連鎖を発火した場合、その連鎖中に1Pに大きなカウンター連鎖を組まれる可能性がある。
お互いに、相手の出方待ちになりやすい状況である。


一方だけが全消しを取ったときの戦い方3D(1P) 一方だけが全消しを取ったときの戦い方3D(2P)
4.3−D

2P側がカウンター連鎖を即発火したところ。
2Pの連鎖は最後に黄が消えて6連鎖となるため、1Pがそれに対抗するにはカウンターで6連鎖は組む必要がある。
仮に2Pの連鎖が5連鎖であれば、1Pはカウンター4連鎖でも戦える範囲である。
一般的に、全消しを取るために撃った連鎖を相手が相殺せずにカウンターで受けてきた場合、戦い方が難しくなりやすい。
全消しを取った側は、相手の一瞬の隙をついて潰したり、連鎖の伸ばし合いに持っていったりできれば有利になる可能性が高い。
一方で、全消しを受けた側は、5連鎖や6連鎖を即発火するのが有利になる可能性が高く、それに対しては全消し側もカウンター連鎖を組んで対抗する流れとなる。




5.全消しを取りあったときの戦い方

両者が全消しを取ったときは、いくつかのポイントを押さえながら戦う必要がある。
まずは、全消しを取りあった後で即消しを狙うかどうかが最初のポイントとなる。
即消しする場合は、それに相手が即消しを合わせれば通常戦に移行し、相手が即消しの全消し攻撃を受ければカウンター戦となる。
即消しがない場合は連鎖を組み合うこととなるが、ここで連鎖をカウンターで構築するかどうかが次のポイントとなる。
カウンターで連鎖を構築すると、不意の全消し攻撃によって潰されるリスクは低くなるが、全消し攻撃を相殺しあって通常戦に移行したときに連鎖を伸ばしにくくなる。
カウンターにせずに連鎖を構築すると、不意の全消し攻撃によって潰されやすくなるが、全消し攻撃を相殺しあって通常戦に移行したときでも連鎖を伸ばしやすくなる。
それぞれのメリットとデメリットを良く考えて戦わないと、カウンターでも非カウンターでも有利を取りにくくなってしまう。
さらに連鎖の組み方と合わせて、速攻や2回目の全消しを狙うかどうかもポイントとなる。
不意の全消し攻撃に備えようとすると連鎖が非効率的になりがちなため、効率的な速攻や2回目の全消しは強力な攻撃手段となる。
全消し戦は、戦いが複雑になって対応を間違えやすいので、それぞれの戦略とその狙いはしっかり頭に入れておきたい。

全消しを取りあったときの戦い方1A(1P) 全消しを取りあったときの戦い方1A(2P)
5.1−A

1Pが全消し後3手目で全消し攻撃を仕掛けたところ。
対して、2Pは全消し攻撃を受けられるようにぷよを高く積み上げている。
もしここで2Pも黄を消してくるならば、全消し攻撃が相殺されて通常戦に移行する。
全消しを取りあった後の4手目くらいまでの即消しであれば、相手に全消し攻撃を相殺するか未完成のカウンターで受けるかの選択を迫ることができる。
全消し後になかなか色が揃わず手数がかかってしまったときは、即消ししても相手がカウンターを組むプレイヤーならば安定した形で受けられてしまうので、別の戦い方を選択した方が良いだろう。
また、全消しの取り方の差で少量のおじゃまぷよを相手に降らせたケースでは、即消しで全消しを相殺しあうと、おじゃまぷよを便乗して消されてしまうことが多いため、少量おじゃまぷよ分の有利を生かしたいなら即消ししない方が良いかもしれない。


全消しを取りあったときの戦い方1B(1P) 全消しを取りあったときの戦い方1B(2P)
5.1−B

1Pの全消し攻撃のおじゃまぷよが2Pに降ったところ。
2Pはすぐに全消し攻撃で反撃する準備に入っている。
ここで2Pが無駄に時間をかけてしまうと、1Pに形の良いカウンター連鎖を完成させられて明確に2Pが不利になる。


全消しを取りあったときの戦い方1C(1P) 全消しを取りあったときの戦い方1C(2P)
5.1−C

2Pが全消し攻撃を仕掛けたところ。
1Pはそれを受けられるようにカウンターを組んでいる。
即消しの全消し攻撃を相手が受けてきた場合は、すぐに相手からの全消し攻撃の反撃が来るため、必ずカウンターを組む必要がある。


全消しを取りあったときの戦い方1D(1P) 全消しを取りあったときの戦い方1D(2P)
5.1−D

2Pの全消し攻撃のおじゃまぷよが1Pに降ったところ。
お互いに大量におじゃまぷよを抱えた状態で短い連鎖を作ってある。
ここからはすぐに連鎖を撃つのではなく、単発消し等でおじゃまぷよを消してフィールドを広げつつ連鎖を伸ばしていくと良い。


全消しを取りあったときの戦い方2A(1P) 全消しを取りあったときの戦い方2A(2P)
5.2−A

両者がカウンター連鎖を組み合う全消し戦において、2Pが単発消しで全消し攻撃を仕掛けたところ。
互いにカウンターを組み合うケースでは、ある程度カウンター連鎖の形ができた段階で全消し攻撃(単発消し)を仕掛けるのがセオリーである。
いきなり連鎖を発火してしまうとその間にカウンター連鎖を大きくされて、負け確定になる可能性が高い。


全消しを取りあったときの戦い方2B(1P) 全消しを取りあったときの戦い方2B(2P)
5.2−B

2Pの全消し攻撃のおじゃまぷよが1Pに降ったところ。
1Pはすぐに単発消しの全消し攻撃で反撃する準備に入っている。
すぐにカウンター連鎖を発火することもできた配色だが、先程と同様に、ここですぐにカウンター連鎖を発火してしまうと相手に連鎖を伸ばされて負けてしまう。
なので、全消し攻撃を受けた後は、必ず単発消しの全消し攻撃から入る必要がある。
なお、この例では色が合わないので不可能だが、相手のカウンターよりも自分のカウンターの方が通常戦に移行した場合に伸ばしやすいと判断できるならば、全消し攻撃を受けずに相殺するのも1つの手となる。


全消しを取りあったときの戦い方2C(1P) 全消しを取りあったときの戦い方2C(2P)
5.2−C

1Pが単発消しで全消し攻撃を仕掛けたところ。
相手にカウンター連鎖を大きくされないように、全消し攻撃を受けた後はできる限り早い段階で全消し攻撃を仕掛た方が良い。


全消しを取りあったときの戦い方2D(1P) 全消しを取りあったときの戦い方2D(2P)
5.2−D

1Pの全消し攻撃のおじゃまぷよが2Pに降ったところ。
お互いに大量におじゃまぷよを抱えた状態で4連鎖〜4連鎖ダブル程度を保持している。
ここからはすぐに連鎖を撃つのではなく、単発消しや短い連鎖でおじゃまぷよを消してフィールドを広げつつ連鎖を伸ばしていくと良い。


全消しを取りあったときの戦い方3A(1P) 全消しを取りあったときの戦い方3A(2P)
5.3−A

両者が普通に連鎖を組み合う全消し戦において、1Pが単発消しで全消し攻撃を仕掛けたところ。
それに対して2Pは潰されないように連鎖を発火している。
もしここで、2Pが単発消しをしてくるようなら通常戦に移行し、2Pがどこのぷよも消せないなら全消し攻撃が刺さってほぼ2Pの負け確定である。
全消し戦でカウンターにせずに連鎖を組む場合、単発消しすら受けられないため、常に単発消しに対応できるよう3連結が多く露出するような形の連鎖を組む必要がある。
隙ができるような連鎖を組むと、全消し攻撃で簡単に潰されてしまう。


全消しを取りあったときの戦い方3B(1P) 全消しを取りあったときの戦い方3B(2P)
5.3−B

2Pの連鎖中に1Pが連鎖を伸ばして発火したところ。
1Pの連鎖で発生するおじゃまぷよは、2P側よりもかなり(差分で70個以上)多い。


全消しを取りあったときの戦い方3C(1P) 全消しを取りあったときの戦い方3C(2P)
5.3−C

1Pが攻撃が2Pに入ったところ。
基本的に、お互いにカウンターを組まない全消し戦では、5連鎖程度を保持した段階で先行して単発消しできると、全消し攻撃が潰しとしても催促としても有効に機能しやすい。
単発消しが早すぎると普通の連鎖発火や潰した後の全消し攻撃の反撃に対応できなくなる可能性があり、単発消しが遅すぎると先に相手から全消し攻撃を仕掛けられて対応するしかなくなってしまう。
単発消しできる3連結のぷよを多く保持したまま連鎖を組めると、先行して全消しを使うにしても全消し攻撃に対応するにしても戦いやすい。
ただし、ぷよを3連結にすることにこだわりすぎて、うまく連鎖をまとめられていないと、いきなり連鎖を発火されたときに困るので気をつけよう。


全消しを取りあったときの戦い方4A(1P) 全消しを取りあったときの戦い方4A(2P)
5.4−A

全消し戦において、1Pが非カウンターの連鎖を組み、2Pがカウンターの連鎖を組んでいる。
2Pの単発消しに対して、1Pも単発消しを合わせたところである。
もしここで1Pがどこもぷよを消せないなら、全消し攻撃が刺さってほぼ1Pの負け確定である


全消しを取りあったときの戦い方4B(1P) 全消しを取りあったときの戦い方4B(2P)
5.4−B

全消し攻撃が相殺しあって通常戦に移行したところ。
通常戦になってしまうと、カウンターで連鎖を組んだ側は、普通に連鎖を組んだ側よりも連鎖の構築に制約がかかる。


全消しを取りあったときの戦い方4C(1P) 全消しを取りあったときの戦い方4C(2P)
5.4−C

お互いに連鎖を伸ばしあったところ。
1Pと比較すると、2Pは最初のカウンターが足枷となって右側の連鎖の効率が悪く、3列目に置けるぷよもかなり制限されている。
一般的に、全消し戦でカウンターと非カウンターの戦いになった場合、カウンター側は、全消し攻撃を潰しか催促として有効に使えれば有利になる。
一方で非カウンター側は、先行して全消し攻撃を使わず、全消し相殺によって連鎖の伸ばし合いに持っていければ有利になる。


全消しを取りあったときの戦い方5A(1P) 全消しを取りあったときの戦い方5A(2P)
5.5−A

全消し戦で1Pがカウンター的な積み方から速攻を仕掛けたところ。
対して2Pは、単発消しの全消し攻撃に対応できるように積んでいるが連鎖が繋がっていない。


全消しを取りあったときの戦い方5B(1P) 全消しを取りあったときの戦い方5B(2P)
5.5−B

2Pが限られた手数で3連鎖を発火したところ。
よほど良い配色でないと、全ての連鎖を繋げて発火するのは難しい。


全消しを取りあったときの戦い方5C(1P) 全消しを取りあったときの戦い方5C(2P)
5.5−C

1Pと2Pの火力の差分のおじゃまぷよが2Pに降ったところ。
この時点で、2Pはおじゃまぷよでフィールドが乱されている上に積み込みも遅れており不利である。
全消し戦では速攻しないのが普通だが、無警戒の相手には有効に働く場合がある。
全消し戦での速攻は、非カウンターで連鎖を組む相手に効きやすいが、カウンターに対しても、相手がカウンター即発火を想定していない積み込みをしているならば効く場合がある。


全消しを取りあったときの戦い方6A(1P) 全消しを取りあったときの戦い方6A(2P)
5.6−A

全消し戦で1Pが単発消しをして、全消し攻撃を仕掛けたところ。
1Pは次の手で2回目の全消しを取ることを想定している。
全消し戦では、色の偏りを単発消しで調整できるため、通常時よりもわずかに全消し(2回目)を狙いやすい。
対して2Pは、カウンターで連鎖を組んでいる。
カウンターは無理な形になりやすく、2回目の全消しは取りにくいことが多い。


全消しを取りあったときの戦い方6B(1P) 全消しを取りあったときの戦い方6B(2P)
5.6−B

1Pが2回目の全消しを取りに行ったところ。
2Pは1Pの全消し攻撃を受けたところである。
2Pはカウンターなので色ぷよは露出しているが、全てが連鎖で繋がっているわけではない。


全消しを取りあったときの戦い方6C(1P) 全消しを取りあったときの戦い方6C(2P)
5.6−C

2Pがカウンターで3連鎖を発火したところ。
さすがに1Pの2連鎖ダブルは受けられないため、連鎖を発火するしかない。
(全消し攻撃を受ける前の)2Pの配色次第では、2Pがカウンター連鎖を完成させて5連鎖くらいを発火できていた可能性はあり、その場合は2P有利である。


全消しを取りあったときの戦い方6D(1P) 全消しを取りあったときの戦い方6D(2P)
5.6−D

1Pの攻撃(2連鎖ダブル)と2Pの攻撃(3連鎖+全消し攻撃)の火力の差分のおじゃまぷよが1Pに降ったところ。
1Pはおじゃまぷよが返ってくることを想定の上でぷよを積み上げている。
お互いに大量のおじゃまぷよを抱えているが、1Pのみが全消しを持っている。
さすがに2Pは次の全消し攻撃までカウンターで受けることはできないため、1Pの全消し攻撃が来る前に4連鎖以上を作れるかどうかの勝負となる。
2回目の全消しを狙う戦い方は、連鎖が非効率になりやすいカウンターに対して有効になりやすいが、非カウンターに対しても、相手が全消し攻撃に対応するために無理な形にしているならば十分効果的に使える。
ただし、相手が効率的に連鎖を組めている場合は、通常時と同様に4連鎖(8手)全消し辺りを境目として有利不利が入れ替わるため、2回目の全消しを取ったからといって、いつでも有利になれるとは限らない。
また、2回目の全消しも必ず取れるわけではないため、取れなくても戦えるように連鎖の組み方は良く考える必要がある。




6.カウンターの組み方

全消しが発生する試合では、相手の出方次第でカウンターを組まざるを得ない状況もあるため、普段あまりカウンターを組まないプレイヤーでもカウンターの組み方はある程度身に付けておく必要がある。
急いでカウンターを用意しないといけないケースでは、まずは高速で1列にぷよを積み上げると良い。
ぷよを積み上げる列は、組ぷよが3列目から出てくる関係で2列目や4列目にするのが一般的だが、おじゃまぷよを受けた後でフィールドを広く使いたいなら、1列目や6列目に積み上げるのも手である。
積み上げた後で、7段目くらいのぷよを発火点に見据えて連鎖を構築していく。
特殊な連鎖構築手順になることが多いため、十分に練習しておいた方が良いだろう。
なお、互いに全消しを取りあった全消し戦では、単発相殺も見据えつつ、ゆっくりと下から敷き詰めてカウンター連鎖を作ることも可能である。
カウンターするための高さを稼ぐのに時間がかかるため、相手が早めに仕掛けてきた場合はカウンターとして使えないが、通常戦に移行した場合でも効率的な連鎖を組みやすい。

カウンターの組み方1A  
6.1−A

全消しを取りあって、これからカウンターを組んでいくところ。

カウンターの組み方1B  
6.1−B

とりえず来たぷよを色が繋がるように4列目に積み上げたところ。
まだ連鎖にはなっていないが、次が緑黄なので、黄を連鎖の発火点にすると良さそうな気配が感じられる。

カウンターの組み方1C  
6.1−C

カウンター連鎖の発火点を確保し、5列目にも積みを広げたところ。

カウンターの組み方1D  
6.1−D

とりあえず4連鎖のカウンター連鎖を完成させたところ。
実際の全消し戦では、この辺りで全消し攻撃を仕掛けることを考えると良いだろう。

カウンターの組み方1E  
6.1−E

カウンター連鎖をさらに伸ばしたところ。
6列目が使えなくなっており、全消し攻撃の相殺で伸ばしあいになると不利な展開を強いられる。
4〜6列目の3列を使ったカウンターは、積み込みの自由度は高いが、急いでカウンターを作ろうとしたときはスペースが無駄になりやすい。

カウンターの組み方2A  
6.2−A

全消しを取りあって、これからカウンターを組んでいくところ。

カウンターの組み方2B  
6.2−B

とりえず来たぷよを色が繋がるように2列目に積み上げたところ。
高さを稼ぐのを少し遅らせるなら、緑を縦に繋げる手もあった。
まだ連鎖の形は見えてこない。

カウンターの組み方2C  
6.2−C

1列目にも積みを広げたところ。
配色的にかなり連鎖を組みにくいが、黄が3つ見えたことで、緑→黄または赤→黄の連鎖の流れが見えてきた。

カウンターの組み方2D  
6.2−D

カウンターでの即発火はできないが、赤からの3連鎖の形を作れた。
即発火できるようにしたい場合は、緑緑の組ぷよを1列目に置かずに、1列目に赤を入れると良い。
実際の全消し戦では、この辺りで全消し攻撃を仕掛けることを考えると良いだろう。

カウンターの組み方2E  
6.2−E

カウンター連鎖をさらに伸ばしたところ。
残りの列にうまく連鎖尾を入れられれば、それなりの連鎖にもなりそうである。
1、2列目の2列を使ったカウンターは、積み込みの自由度は低いが、急いでカウンターを作ってもスペースが無駄になりにくい。

カウンターの組み方3A  
6.3−A

全消しを取りあって、これからカウンターを組んでいくところ。
ここでは、ゆっくりカウンターを組むことを考える。

カウンターの組み方3B  
6.3−B

連鎖を作りやすいように色を繋げて重ねたところ。
高さは足りないので、すぐに全消し攻撃が来た場合は埋められてしまい、カウンターできない。

カウンターの組み方3C  
6.3−C

さらに組み進め、青からの連鎖発火する形にしようとしている。
ただし、青も床から5段目の高さなので、カウンターするにはまだ高さは足りない。
相手が早い段階で全消し攻撃を仕掛けてきた場合は、単発相殺で対応できるように備えておく必要がある。

カウンターの組み方3D  
6.3−D

さらに連鎖を拡張したところ。
高い位置に緑の発火点を確保し、ようやくカウンターできるようになった。

カウンターの組み方3E  
6.3−E

カウンター連鎖をさらに伸ばしたところ。
きっちりと連鎖を組んだため、連鎖を効率的に伸ばしやすい。
このように全消し戦でゆっくりとカウンターを組むと、非カウンター的性質が強くなる。
全消し攻撃を受けられないケースは増えるが、全消し攻撃の相殺で連鎖の組み合いになった場合にもほとんど不利にならない。
あくまで両者が全消しを取りあった場面では成り立つというカウンターの組み方であり、4連鎖全消しに対して相手が5連鎖を返してきた場合のように、限られた手数で絶対にカウンター発火点を用意しないといけない場面では、このようにゆっくりカウンターを作っても間に合わない。



7.通常戦でのカウンター

カウンターは全消し戦で組むことが多いが、通常戦でも状況によって使える場合がある。
通常戦でカウンターを使う場面はいくつかあるが、カウンターが有効になるのは基本的に相手から送られるおじゃまぷよが5段前後以下のときである。
大連鎖で大量に(数百個以上の)おじゃまぷよを送られた場合でも、一度に降るのは5段までなのでカウンター自体はできるが、5段のおじゃまぷよを軽減してもほぼ無意味である上に、相手に次の連鎖を組む時間を余計に与えてしまうため、1手稼ぐことで大幅に火力を増やせるような状況を除けば、大連鎖はカウンターせずに普通に発火したほうが良い。
通常戦でカウンターが使えるのは、「潰し対策」「乱戦」「連鎖発火色を引けないときの対応」「上部でのおじゃまぷよ耐え」「カウンター催促」「時間(ぷよ量)不利状況の立て直し」「火力差が絶妙なときのセカンド(以降)連鎖」などのときである。
通常戦ではカウンターの使いどころは限られるが、うまく使えれば相手の逆転の芽を摘み取ったり不利状況を覆せたりするため、受けてから消すという選択肢は常に頭の片隅に入れておきたい。

通常戦でのカウンター1A  
7.1−A

カウンター発火できるように大連鎖を組んでいるところ。
あと1、2手置いたら数百個のおじゃまぷよが降ってくる状況であるとする。

通常戦でのカウンター1B  
7.1−B

1手目で素早く連鎖尾を完成させ、2手目で連鎖を発火したところ。
ここまで巨大な連鎖の場合、たとえカウンターに連鎖を組んでいても、カウンターせずに連鎖を発火できるならそうしたほうが良い。

通常戦でのカウンター1C  
7.1−C

1手目で連鎖尾を完成させ、おじゃまぷよを5段受けてから連鎖を発火したところ。
カウンター発火にすることで30個分のおじゃまぷよを軽減できるが、その分連鎖の発火は遅れてしまう。
その遅れによって、相手に次の連鎖をさらに伸ばされ、30個以上のおじゃまぷよを追加されてしまう可能性も高いため、わざわざ手を遅らせてまでカウンター発火する意味はない。
ただし、このケースでは1手目で連鎖を発火すると連鎖尾がなくなって大幅に火力が減ってしまう。
なので、もしおじゃまぷよの落下までに1手しか置く猶予がないならば、1手稼ぐという意味でカウンター発火にも意味がある(かなりレアなケース)。

通常戦でのカウンター2A  
7.2−A

画面上部まで大連鎖を組んでいるところ。
あと1、2手置いたら3段のおじゃまぷよが降ってくる状況であるとする。

通常戦でのカウンター2B  
7.2−B

1手目を素早く置き、2手目で緑を単発消ししたところ。
受けるおじゃまぷよを少しでも減らすために消したくなるが、悪い手である。

通常戦でのカウンター2C  
7.2−C

7.2−Bの後の状態。
単発消ししても、相手から送られたおじゃまぷよをほとんど減らすことはできず、負け確定である。

通常戦でのカウンター2D  
7.2−D

1手目を遅らせて置き、3段のおじゃまぷよを受けてから2手目で緑を単発消ししたところ。
この単発消しによって、降ったおじゃまぷよを消すことができる。

通常戦でのカウンター2E  
7.2−E

7.2−Dの後の状態。
依然としてフィールドは狭いが、次の手は黄青であるため、助かる可能性も十分にある。
このように、おじゃまぷよを消してフィールドを広げられる状況では、カウンターが役に立つことがある。
なお、画面外に降るおじゃまぷよは13段目までであり(14段目以降のおじゃまぷよは消滅)、12段目の色ぷよを消すことで13段目のおじゃまぷよも消せるようである。

通常戦でのカウンター3A  
7.3−A

中段まで連鎖を組み進めているところ。
あと1、2手置いたら相手から送られた2段のおじゃまぷよが降ってくる状況であるとする。

通常戦でのカウンター3B  
7.3−B

1手目で素早く2連鎖ダブルを完成させ、2手目でそれを発火したところ。
潰し(催促)に対して無難な戦い方だが、2段分のおじゃまぷよが相殺されて、相手に送れるおじゃまぷよは数個だけである。
1手目を3連鎖になるように置いても、送れるおじゃまぷよに大差はない。
なお、下の赤から大きい連鎖を発火することもできるが、相手が実力者の場合は、その連鎖中にこちらの連鎖を上回るまで連鎖を伸ばされてしまう(催促戦術)。

通常戦でのカウンター3C  
7.3−C

1手目を遅く置いて2連鎖ダブルを完成させ、おじゃまぷよを2段受けてからそれを発火したところ。
おじゃまぷよを相殺しないため、2連鎖ダブルで発生するおじゃまぷよ(2段+数個程度)がそのまま相手に送られる。
受けたおじゃまぷよは、このカウンター連鎖によっていくらか消すことができる。
2連鎖ダブルではなく3連鎖を選択すれば、より多くおじゃまぷよを消すこともできる。
おじゃまぷよを受けることや発火が遅れることによるリスクもあるが、多くのおじゃまぷよを送ることで、潰しや催促としてより大きな効果を得られる。



8.技術習得に向けて

全消し戦では、普段とは異なる戦略理論が必要になり、その理論が曖昧なまま全消し戦を重ねてもあまり上達は見込めない。
しっかりと全消し戦の理論を考え、自分の得意な戦い方を見つけることが重要である。
自分がどのような展開に持っていきたいか、どのような展開にされたくないかをはっきりさせれば、やるべきことは見えてくるはずである。
全消しは常に発生するわけではないが、それなりの確率で発生するため、あまり軽視せずに理論の追求と実践を繰り返していこう。



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